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難聴児の勉強をサポートできるロジャーの特徴と使い方をお教えします。

ロジャー(Roger)とは教育現場での聴こえづらさを解消するフォナック(phonak)から発売されているワイヤレスマイク、受信機など補聴器用補助器具のことです。

実は難聴の子供たちにとって教室での授業というのは想像以上に勉強をしていくには大変な環境なのです。
とはいえうちの子供は補聴器着けているし…と考えている親御様もいいかと思いますが、それだけではなかなか難儀している子供が多いのが現状なんですよ。
なぜ授業自体が大変かというと

  • 先生によっての声の大きさ、通りやすさが様々ある
  • 物を書く音が思っている以上に聞くことの妨げになり、集中力を下げてしまう
  • 周りの生徒たちの会話が騒がしいと授業がうまく聴こえない
  • 広い教室などで授業するなど環境が変わると聴こえないことが多い

などいろいろと聞こう聞こうとしていることに対しての環境的な妨げであったり、うまくいかない条件が出てきてしまって集中力にかける授業になってしまっている場合があります。

この記事は難聴の子供たちにとって勉強の大きなサポート役になるRogerという機器に関してを記載していきます。読み進めて子どもの勉強の環境を整えてあげてくださいね。

難聴になる勉強が苦手になりやすい

難聴になってまず勉強が難しいと感じるという体験談を聞くことが実は多いのですが、この根本の問題になっているのは、難聴によって先生の話が聞こえないということなんです。
授業内容が聞こえず理解できない→学ぶことに対するモチベーションが下がる→苦手意識が強くなる

という負の連鎖が積み重なり、苦手に感じてしまうんですね。

授業での解説というのは非常に大切で、話自体に学ぶべきことが凝縮されているのです。
「何を、黒板の板書を見ればわかるじゃないか」とお考えの方もいらっしゃることでしょう。
しかし板書を見て理解できることなどは、簡単な授業のうちだけです。

板書は先生の話の補足であって答えではありません。
授業において先生の話が一番の情報で、板書が二番の情報です。
視覚的に情報と、聴覚的情報を合わせて頭の中に入れることで理解して覚えていけるので、聞くことも見ることもとても大事です。
これには脳の記憶の仕組みが関係していて、記憶を整理しているのは小脳といわれる器官になります。
記憶というのは定着させるのが、非常に面倒で、ただ読んだだけ、ただ書いただけではすぐに覚えられません。
記憶というのは、2つ以上の出来事が合わさっていることで効率よく覚えられるようになっています。

歴史の年号を覚えるのには語呂合わせも音とリズムそして文の3つを組み合わせて記憶しています。
初めていった土地でも二回目行ったときになんとなく覚えているのは目で見た情報の他に、会話や感情の変化があることで記憶に引っかかりができるからです。

勉強も一緒で、板書では理解できないことも、先生の話と組み併せることで理解でき、覚えられる量がぐんと変わります。

授業中は集中力が必要だが妨げになるものが多い。

授業において先生の話は理解に一番つながる鍵ですが、こういったことが難聴の子供たちを悩ませます。

  • 先生によっては授業内容が聞こえないことがある
  • 文字を書く音や紙をめくる音が思っている以上に聞くことの妨げになり、集中力を下げてしまう
  • 周りの生徒たちの会話が騒がしいと授業がうまく聴こえない
  • 広い教室などで授業するなど環境が変わると聴こえない

ここについて少し先生もそうですが、親も理解しておくべき点なのです。
順繰りに説明しますね。

先生によっては授業内容が聞こえないことがある

まず最もよくある話としては声が小さい先生や、か細い先生がいることです。健聴の場合でも、この人は聞き取りづらいなという人がいますが、これは難聴の場合はさらに聞こえません。難聴だと音の大きさで言葉の理解量が異なること多いので、小さい声や、か細い声は聞き取りづらいのです。
そして人にはそれぞれ声の音程や、質感が違うのですが、これが案外難聴児にとって厄介なのです。
甲高い声、低く太い声、こもったような声、ざらざらした声、かすれた声など様々声には種類がありますね。こうした声の違いで、声が通りづらく聞き取りずらい声もありますからさらに増加してしまいます。
特に若いうちは聴力が安定しないことがあり、日によって聴こえの良し悪しに幅があり、日によって聞こえづらい先生が出てきてしまい困ってしまうのです。

文字を書く音や紙をめくる音が思っている以上に聞くことの妨げになり、集中力を下げてしまう

案外知られていないことですが、文字を書く音、物をめくる音というのは集中力を妨げる原因になります。(難関学校の受験時ではこれを利用して相手の邪魔をするなんてこともあります。)
そして補聴器を着けているとこれが顕著になります。
補聴器は声を聴きやすくするため音を増幅していますが、これが思っている以上に紙の擦れる音や、筆記用具が落ちた音、筆記用具で書いている音などの雑音も大きくなってしまいます。
これが会話を妨げてしまうことがあるんです。
文字を書く音や、ペーパーノイズが会話の邪魔になることで話を聞くこと自体の集中力を下げることにもつながってしまいます。

周りの生徒たちの会話が騒がしいと授業がうまく聴こえない

会話というのは、意識して聞いていないと雑音に変わります。授業中あるのは周りの声が邪魔をしてうまく授業の内容が聞きとれないということです。
先生より生徒の声が大きい場合、特にその状態になりやすいです。
教卓から席が離れている場合は、特に声の音量が小さくなりがちですから
小グループや、イベント事で生徒の会話がしやすい状態での会話はかなり聞きづらいことが多いそうです。

広い教室などで授業するなど環境が変わると聴こえない

広い教室や体育館などでは声が発せられる人や、スピーカーから距離が離れてしまう関係で、音の力が弱くなって音量が小さく、雑音にも紛れやすくなってしまいます。
そして広い場所では反響した音が雑音となって入ってくることもあって言葉を聞き取る妨げになります。
こういった理由があって広い環境では声がうまく聞こえませんので、一般校に通っている難聴児はかなり大変な思いをされているはずです。

代表的な例を挙げさせてもらいましたが、学校生活において聴こえづらいというシチュエーションは少なくないので、補聴器だけではカバーできないものもあるということを理解してあげるといいでしょう。

こういった悩みがあった時にはロジャーを使ってみるとかなり改善されますよ。

授業中の聴こえづらいを減らすためのワイヤレス機器 ロジャー

学校環境での「聴こえづらい」を減らしてくれるのが、ワイヤレス機器です。
今回はフォナックのロジャーを紹介していこうと思います。
ロジャーは学校生活を支援する商品の総称で、マイクやスピーカーなどいろいろありますが、今回は補聴器の補助をするロジャーを紹介していきます。
ロジャーは簡単に言えば学校生活支援用のワイヤレスマイクと受信機のセットのことを指します。

ロジャーの利点

  • FMとは異なるデジタルワイヤレス方式で混信がなく、複数人での利用でもネットワーク構築が簡単
  • 騒がしい場所、離れた場所などの環境でも、直接補聴器に音を届けるのではっきり聞こえる
  • 他のワイヤレスマイクとは異なる、指向性がある、雑音をカットした声だけが届くなど聴こえやすい工夫がなされたものもある。(機種によって機能は異なります。)

以上の利点があり、よりクリアに離れた場所、騒がしい場所での会話が可能です。
メーカーの公式データによれば言葉の明瞭度が最大54%上がったということです。

ロジャーの欠点
  • ほかのワイヤレスマイクなどとは値段が少し高め
  • 補聴器の電池が早く消費する

というところがデメリットではありますが、かかるコスト以上の効果を本人が感じることが多いようですよ。

ロジャーは先にあげたような学校での授業環境でも効果的に聞き取りができるようにして勉強のサポートしっかり行えます。
授業中に使っているとほかの生徒には聞こえない先生の独り言も聞こえてしまうくらいなので、効果があると思いますよ。

ロジャーを使うときにそろえるもの

一般的に学校で使われるロジャーは、ロジャー受信機と送信機(ワイヤレスマイク)のセットになります。
送信機には

  • 個人使用でよく用いられ、1対1の会話向け、bluetooth対応のコンパクトなペン型の「ロジャーペン」
  • 1対1から小グループでの会話を得意で、タッチパネル式で操作性しやすい「ロジャータッチスクリーン」
  • 施設設備用に考えられ、Roger受信機だけでなく、スピーカー、ロジャーダイナミックマイク、FM受信機にも接続でき拡張性のあるターミナル型「ロジャーインスパイロ」

この三つから選べます。

受信機は3つから選べます。

  • フォナックの補聴器用一体型受信機の「Roger」
  • オーディオシュー/アダプターを付けた他メーカー補聴器用の一体型受信機の「Roger X」
  • Tコイル対応補聴器であればどの補聴器でも使用できる「ロジャーマイリンク」

インスパイロであればFM受信機があれば使えますが、今回はFM受信機としては省きます。
ロジャーフォーカスも、補聴器を組み合わせる使い方をしないので今回は省きます

ロジャーの受信機とワイヤレスマイクと、受信機があればすぐに使えます。

基本的なロジャーの使い方

まずロジャーを使用するにはこのような手順が必要です。

  1. 受信機に合わせた本体の設定をする
  2. ロジャー送信機と受信機のペアリング

以上の2点を行うことでロジャーは使うことができますよ!

では詳しく説明してまいりますね。

補聴器とロジャー受信機の設定について

補聴器とロジャーについて説明します。
今回は

  1. 一体型受信機
  2. Roger X
  3. マイリンク

この3つについて説明しますね。

一体型受信機を利用する場合

フォナックの耳かけ型補聴器の場合は一体型受信機が利用できます。
なおコクレア社の人工内耳Nucleus6(CP910)とNucleus5(CP810)も専用の一体型受信機があります。

フォナックの補聴器の場合は、スタンダードクラス以上(B50~B90、V50~V90)はロジャーのスイッチが入ると自動でロジャーモードに切り替わるようになっていますので設定不要です。
エッセンシャルクラスのB30、V30などはスイッチを利用して、ロジャーモードに切り替える必要があります。
補聴器のプログラム設定で、ロジャーDAI±マイクというモードを別途作ってもらいましょう。
コクレア社の人工内耳の場合は、基本設定は最初からされており自動で切り替わりますが、場合によっては手動でDAIモードに切り替える必要があるので、念のためDAIモードを設定してもらってください。

この一体型受信機を使う場合は、必ず電池ロッカーにある端子のシールを外しましょう。上記の写真の部分がふさがっていると使えませんよ。
使っている補聴器の種類によってロジャー受信機の選ぶ型番が違うので、補聴器専門店でしっかり相談しましょう。

ロジャーXを利用する場合

他メーカーの補聴器や、人工内耳はロジャーXを利用してロジャーのワイヤレスマイクに接続できます。

他メーカーの耳かけ型補聴器または人工内耳の場合は、3つのピンが刺さるオーディオシューまたはオーディオアダプターを本体に装着し、オーディオシュー/アダプターにロジャーXをカチッと音がするまで差し込み装着します。
※穴の大きさとピンのサイズを合わせないとカチッとなるまではまりませんので注意してください。

人工内耳はメドエル社、コクレア社などで対応するものがありますよ。
詳しくは取扱メーカーにお伺いください。

マイリンクを利用する場合

Tコイルに対応した補聴器、人工内耳の場合はマイリンクでロジャーのワイヤレスマイクに接続できますよ。

補聴器または、人工内耳のプログラム設定に、Tコイルモードを用意してください。この際に、
補聴器のマイクを使わない場合はTモードで、補聴器のマイクを使いたい場合はmTモードで設定してください。基本的にmTで設定するのがお勧めです。

あとは手動でTコイルモードに切り替えてマイリンクをくびにかければ準備完了です。

※補足

フォナックの補聴器でも、耳あな型や、RIC型で一体型受信機、オーディオシューがつけられないサイズのものは、マイリンクを利用して接続するか、コムパイロットⅡのオーディオ端子にロジャーXが装着でき、そこからロジャーが利用できます。しかしTコイル装備でない補聴器はこの方法でもロジャーは使用できませんので、注意してください。

ロジャーのペアリングのやり方

ロジャーは使用するにあたってペアリングが必要です。
ロジャーペン、ロジャーインスパイロ、ロジャータッチスクリーンの3つそれぞれで説明いたしますね。

ロジャーペン

ロジャーペンではロジャー受信機(一体型もしくはマイリンク)から10㎝以内の距離で輪が二つ重なったマークのペアリングボタンを押します。
LEDの色が緑から紫になるとペアリング完了です。その後LEDは緑に戻ります。

ロジャーインスパイロ

インスパイロとロジャー受信機が10㎝以内にある状態で、本体の液晶右下に追加と出ている状態で、すぐ下ボタン(ボタン配置でいう右上の「ー」と表記されているボタン)を押す
液晶にロジャー(受信機の機種名)が追加されましたとなれば同期完了です。

ロジャータッチスクリーン

本体とロジャー受信機が10㎝以内にある状態で、本体液晶に機器の接続とあるのでそこをタッチすると接続できます。
液晶にロジャー(受信機の機種名)が追加されましたとなれば同期完了です。

rogerと補聴器がペアリングされた時に、接続音が流れます。
もし聞こえなかった場合は、繋がっているか確認するため、少し離れた所からマイクに声をかけてあげて補聴器に声が入ってくるか確認してください。

トラブルシューティング

音が出ないときの確認するべき点を記載しておきます。

  1. 電源の確認
    roger送信機の電池もそうですが、補聴器の電池が一定以下ですとペアリングできないまたは、できてもロジャーが使えないので、ある程度使用した電池の場合は新しいものに交換して見てください。
  2. 送信機(ワイヤレスマイク)のマイクがオンになっているか
    送信機にはマイクをオンオフできるスイッチがあります。マイクの形をしたマークがそうですので、一度押して切り替えてみてください。
  3. プログラムがRoger用のモードに切り替わっているか
    手動でプログラム変更する必要がある場合によく発生します。任意のプログラムに切り替えてください。設定していない場合は、ロジャーDAIモード(phonakのみ)、DAIモード、TコイルmTモードなど使用する受信機の方式に合わせて設定してください。
  4. 動作していたが、固まってしまった。
    動作中にバグが起きて固まってしまうことがあります。
    タッチマイクスクリーンはマイクマークの「ミュートボタン」と電源ボタンを8秒間同時押し
    ロジャーペンは電源・ミュート・通話ON・通話OFFのボタンの4つを同時押し
    インスパイロは、OKボタン・鍵と矢印のマークのリターンボタン -マークの左上、右上のボタンを同時押し

ほかのトラブルがあった場合は、販売店またはフォナックのサポートデスクにご連絡してみてください。

まとめ

ロジャーは学校生活において授業が難しいと不満を感じる年齢の児童に一度持たせてあげることをおすすめします。
小学校高学年~中学校あたりから授業のレベルはぐんと上がりますし、慣れない教科が増えることもあり、ここら辺の年齢から一度試していただくのがいいかと思います。
Rogerは、働き始めてからもいろいろなシーンで使用でき、生活も仕事も自立のサポートができるように考慮されています。
一度体験してみると大きな違いを感じる方が多いので、ぜひ皆さんも使用してみてください。

なおリスニングラボではRogerの販売だけでなく、試聴やレンタルで1週間お試しいただくことも可能です。
お悩みがありましたら、お気軽にご相談ください!

秋葉原補聴器/リスニングラボ
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