補聴器の電池が長く持たないのはなぜ?

補聴器を使おうと思ったら電池が切れていた。
家族が使っているけど、補聴器の電池があまり持たないと聞いた。
こんな悩みありませんか。それはこんなことが関係しています。

  • 電池のサイズの問題
  • 電池の特徴での問題
  • 補聴器の音の大きさや機能での問題

こんなことが絡んでいます。
補聴器の電池に関する話と、お得に購入するにはどうすればいいのか。
そもそも充電式などがないのか。など素朴な疑問にお答えします。

補聴器の電池ってどんなもの?

補聴器の電池はボタン電池のような見た目ですが、体温計などで使用されるものとは違いがあります。

空気電池(空気亜鉛電池)と呼ばれ、空気中の酸素と電池内のアルカリ性水溶液が化学反応を起こして電気を発生させる電池です。空気に触れてから一定時間は発電しませんから注意してください。
この電池の長所は

  • 小型だが比較的大容量である
  • 高電圧を発する上、容量が減っても安定している

ということもあって補聴器のような小さなコンピューターが内臓されている安定的に高い電圧を必要とするものにはうってつけの電池なんです。

しかしこの電池の短所は

  1. 湿気に弱い
    日本は湿気が多い国ですから、保存時にポンと部屋の中に置いておくと梅雨時期などは使っていないのに電池自体が悪くなってしまいます。
  2. 寒いと発電しにくい
    空気電池の特徴の冷えると発電しにくいです。冬の朝は部屋が冷え込んでいますから、補聴器自体も電池も冷えてしまっていますね。この状態ではすぐに動かないことが考えられますね。
  3. 二酸化炭素に弱い
    二酸化炭素によって電池内のアルカリ性水溶液が炭酸塩に変化してしまい発電できなくなってしまいます。高濃度の二酸化炭素を浴びると二酸化炭素が少ない場所に移動しても発電しなくなることがあります。
  4. 一度使い始めるとずっと発電し続ける
    空気電池はシールで封がされてますが、これをはがすと空気穴から空気が入って発電が始まります。はがした後は無くなるまでずっと発電されます。
    ※補聴器は常に使用する物として考えられているので、この電池のデメリットはあまり関係ないと考えられています。

このように補聴器の電池の特徴によって、電池がいつの間にかなくなってしまったり、無くなっていると勘違いしてしまったりします。

空気電池の寿命を少しでも長くしたい

電池寿命を少しでも長くしたい時には短所となる特徴を抑えて工夫することが最善の解決策です。

  • 湿気のあるところで保存しない
    桐のタンスなど年中で湿度が安定しているものに保管する
    密閉容器などに入れるなどして湿度の管理されたところで保管するのがいいでしょう。
    なお乾燥させるのもいけませんから注意してください。目安の湿度は60%です。
  • 使用する前に温める
    補聴器も、電池も使用し始める時には手で温めるなどして使い始めましょう。
    使用中は耳の後ろか耳の中ですから、体温が近くにある関係で適度に温度が保たれます。
    予備の電池は毛糸などでできた袋にいれてあげるのが効果的と言われています。
  • 補聴器を使用しているときは適度に喚起することを心掛ける
    換気することで空気中の二酸化炭素の量をコントロールします。冬などは特に暖房器具をつけて締め切っている状態になってしまい二酸化炭素の量が多くなってしまうので、注意しましょう。

保管や使用環境、使用状況などに注意しましょう。
なお電池が消費されるからといってシール封をはずした後の電池に再度シールを張り直したり、セロハンテープを張るなどして空気穴を埋めると、粘着面が空気穴を完全に塞いだまま残ってしまい発電できなくさせてしまうので、開封後は使い切ってください。

補聴器のサイズや、補聴器の使い方で電池の寿命が違う。

補聴器のサイズによって電池のサイズが異なります。

電池のサイズの違いでの寿命について


小さいサイズの補聴器を使いたい場合、必然的に電池のサイズが小さくなってしまうために電池の寿命が短くなります。

最小サイズのPR536(10)電池(黄色の電池)を使用した場合、使用時間は55時間~100時間程度となります。
一日のほとんどで使用すると最短で5日で電池がなくなります。

補聴器で最も用いられるサイズのPR48(13)電池(オレンジの電池)の場合、140時間~220時間程度が目安となります。

この電池のサイズの違いでも約2倍ほど時間が異なります。

値段は補聴器店によって異なりますが、1パック(6個入り)で¥1,000-~¥1,200-ほどが平均価格でしょう。
黄色のパッケージのPR536(10)電池は1パックで半月程度、年間では24パック必要です。約3万円程度です。
オレンジ色のパッケージのPR48(13)電池は1パックで1か月程度、年間では約12パック必要ですね。価格は1万5千円程度と多少お得ですね。
小さな耳穴型補聴器を使用している場合はどうしても使用時間が短くなりますから、作られる際にランニングコストがかかることを考慮しておく必要があります。

補聴器の音量が大きい場合や、機能を使用することで使用時間が短くなる

補聴器の中でも、音量が比較的大きい状態での使用をする場合は、使用する電力が異なりますので、使用時間が異なります。
それに付随して、騒がしい環境で使用する場合と、静かな環境で使用する場合も電力の消費が異なります。

あと大きく電池を消費しやすいのは、ワイヤレス機能を使用した場合です。
リモコンであったり、ワイヤレスマイクなどの外部機器と接続すると電池の消費が早まります。
特に消耗が早いのはbluetoothなどでスマホと連動したりすると非常に消費が早いです。

このように補聴器の使い方でも異なります。
積極的に使っていいただく人ほど消費が早い傾向にあります。

電池交換が煩わしい。充電式の補聴器ってあるの?

充電式の補聴器は数年前にも発売されていましたが、その頃は充電しても長く駆動しなかったりであまり振るわない結果に終わりどこのブランドも撤退してしまいました。

しかし2017年になりフォナック(Phonak)、シーメンス(Siemens)からほかのメーカーに先立って充電式の補聴器が発売されました。
リスニングラボではフォナックのものを扱っているのでそちらで説明しますね。

フォナックの充電式補聴器 オーデオB-R

フォナックのものは接点式で急速充電が可能なRIC型補聴器が先行して発売されました。
ビロング(Belong)シリーズのRIC型 オーデオB-Rです。
専用のケースに入れてあげると、30分の充電で6時間の使用、3時間の充電で24時間使えます。
もし充電を忘れていても、出かける準備をする時間充電しておくだけで、半日使えるのがありがたいですね。

充電式になってのコストは上がる下がる?

オーデオBは空気電池式と充電式の二種類があります。
充電式はB50(スタンダードクラス)からのみですので、空気電池式もB50でコスト面を比較してみます。
本体の大きさはオーデオB-RとオーデオB50-312Tと同じです。
ですので、使える電池サイズはPR41312のサイズで計算します。

オーデオB-R B50の場合
購入時の金額 両耳 ¥628,000-(充電ケース付の価格)

オーデオB50-312Tの場合
購入時の金額 両耳 ¥500,000-

差額は¥128,000-となります。
差額を電池で計算すると約128パック分ですね。
312の使用期間は一粒あたり約10日分程度ですので、1パックを一か月で消費します。年間で12パックなので、電池だけで見ると大体10年分くらいのコストがかかります。
電池の交換が楽になるというだけでみるとお得といわれると個人差が大きい気がします。

オーデオB-Rは補聴器を使用する上での面倒をできるだけ排除するために考案されたといっても過言ではないほど、補聴器は充電すれば使え、いままであった周りの環境が変わるたびに音量の上げ下げをしていたプログラム変更も、補聴器自体が自動で環境認識して、普通の耳の音の聞こえの変化のように調整してくれます。
充電式になったことで、さらに防水、防塵の耐性が上がったというところは評価できますね。
電池の交換が面倒であったり、日々の中での作業時間の短縮されていき、補聴器を使用することが圧倒的にシンプルになりますから、携帯電話や、眼鏡のように肌身を離すことのないものと考えると、差額分は大きな投資とはならない人もいるでしょう。
今後開発が進めばこの充電式補聴器が価格も下がり、一般的な価格に落ち着く可能性もありますね。

まとめ

補聴器の電池の消費がなぜ早いについて書いてまいりましたが、疑問は解決しましたか?

空気電池の寿命が短い理由は

  • 使わなくでも微量に放電し続ける
  • 補聴器の音量や、使い方によっては早く減る
  • 寒い、湿気が多いなどの環境に左右される

以上のことが関係しています。使う前や保存時のちょっとした気遣いで寿命は延びますから、少しでも実践してみてください。
交換が煩わしいし、身の回りのことで時間をかけたくないなどよりシンプルな補聴器をお求めの場合は充電式補聴器を一度借りてみるのがいいのかもしれません。

わからないこと、聞きたいことがございましたら、お気軽に店頭にお越しいただくか、お問い合わせください。

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