秋葉原補聴器リスニングラボ移転のお知らせ

補聴器は両耳つける必要はあるのか。両耳でつけるメリットをお教えします。

軽度の難聴で両耳難聴になってしまった。
今の段階ではそのままでもある程度は聴こえるが、会話で聴き間違えが多かったり、声をかけられて気が付かないなどがあるため補聴器を考えている。
現段階では割と聞こえているので両耳つける必要はないのではないかと考えている。

実際補聴器は片耳だけつけるってイメージをお持ちの方も多いのは事実ですが、補聴器は両耳に着けたほうが費用対効果で考えたときに一番というのが正直なところです。
両耳つけるべき理由としては

  1. 音の方向感や距離感を得やすい
  2. 騒がしい中でも聞き取りやすい
  3. 疲れにくい
  4. 自然な音で聴きやすい
  5. 補聴器をしていない耳の言葉の聞き取り能力の低下を防げる

が両耳に着けたほうがいい理由です。

補聴器をしていくうえで、補聴器を片耳の時と、両耳の時では聴こえをカバーできる範囲も異なります。
片耳補聴器と両耳補聴器の違い、メリット・デメリットに関して記載していきますので是非ご覧ください。

補聴器をつかって効果が出やすい聴力がある。

補聴器を使うといっても補聴器を使用して効果のある聴力には目安があります。

それは聴力が30dB以上の難聴であるということです。
0~25dBまでは一般的に補聴器が必要ないもしくはしても効果がうまく出ないことがほとんどです。
聴力が30dBを超えていくようであれば効果が表れやすいです。
しかし効果には個人差があり、30dB以下でもうまく聞こえず不便を感じているなどあれば試してみる価値はあります。

片耳のみ30dB、反対耳は25dBという場合は、まず両耳つけてみて比較的いいほうの耳に補聴器の必要性を感じなければ、片耳のみ補聴器をつけてくださいね。

日本では補聴器は片耳にするものだと思っている方が多い

日本では実際のところ片耳で補聴器使用するのが常識と考えている人が多く、実際使用している割合を見ても明らかに片耳が多いです。
ほんとのところ海外では大体両耳つけています。こんなデータがあります。

このように海外では両耳装用が当然であるということが基本的な考えであることが使用率でも見れます。
一台でも高価である補聴器を二台使用するということがどうしてもストッパーになってしますのですが、海外の場合は、会話によるコミュニケーションが取れないことが生活の不便を生むため、北欧諸国では軽度、中度の難聴者からでも国から購入の補助が受けられることもあり、両耳装用が常識的になっています。

日本では基本的に高度の難聴からが補助の対象なので、軽度・中度の難聴の方々は少し金銭面が大変だったりします。
こういった国策の差も大きく関係しているのかもしれませんね。

目次

片耳補聴器と両耳補聴器の違い

果たして片耳補聴器と両耳補聴器ではいったいどのような違いがあるのでしょうか。
調べてみましたのでご覧ください。

聞こえの範囲と効果の差

もしあなたが両耳難聴になっている場合は、片耳だけ補聴器を使っているのは、両目とも近眼なのに片目だけ眼鏡をしているのと同じことですね。
距離感が大きく狂ってしまってうまく見ることが困難になることもあります。これは補聴器も同じです。

図は片耳補聴器と、両耳補聴器を比べた補聴器のカバーできる効果の範囲です。
見ての通り片耳だとつけている側だけが聞こえますが、両耳だと、双方の音の聴こえる範囲が一緒になり、さらに前方の音が聴こえやすくなります。

耳との脳の関係上、両耳にしていたほうがメリットがある。

耳に入ってきた音の多くは、音を聞いた耳と反対側の脳で認識して音や会話を聞いています。(右耳から入ってきた音は左脳、左耳から入ってきた音は右脳)
右脳は視覚や聴覚などの五感を司り、左脳は言葉や文字などの思考や論理を司る脳であると言われております。そのため、左右の耳から音が入ることで、左右の脳で処理が可能になり、言葉を理解したり、抑揚のある音を楽しんだりすることができるのです。

両耳補聴器のメリットとデメリット

両耳に補聴器をすることのメリットとデメリットを上げてみましょう。

デメリット
  1. 購入費が2倍にかかる
  2. 初めてだと慣れるまで違和感がある
  3. ランニングコストが倍になる

これが両耳に補聴器を付けたときのデメリットです。
まず購入費が倍になります。
しかしお店や、メーカーによっては両耳で買うと割引が付いたり、特典が付くなどすることもありますので、タイミングを見極めて購入するといいでしょう。その他に安くする方法は、保証が短い分安くできる補聴器などもありますので、価格に関しては、しっかり装用するモデルを吟味し、よく相談することが大切です。

補聴器は当然のことながら機械を通して音を聞きますし、耳の中に耳栓などが入っているので違和感があります。
これは片耳でも一緒ですが、両耳のほうが大きく違和感を感じるでしょう。ですが、違和感は時間の経過とともに違和感は減っていきます。

電池も二台分となりますので、電池等のランニングコスト全般が増えます。

メリット
  1. 音の方向感や距離感を得やすい
  2. 騒がしい中でも聞き取りやすい
  3. 疲れにくい
  4. 自然な音で聴きやすい
  5. 補聴器をしていない耳の言葉の聞き取り能力の低下を防げる

メリットはこのようなことろですね。
両耳装用することで、補聴器のカバーできる範囲が広がり、音の方向感や距離感が得やすくなります。
後ろから声をかけられたり、外出中の周囲の環境音などの聞き分けにも大きな差が出ることがあります。

騒がしい中での会話などでは両耳で補聴器をしたほうが聞き取りやすいですね。これは両耳で音を認識することで音の情報量が増え、優先的に聞くべきことと聞かなくていいものの判別が付きやすくなるためです。あとは身体の仕組みに含まれる両耳スケルチという力で雑音の聞き分けがさらに良くなります。

そして片方だけ聴こえるだと、話者の方向に体を向けて口元に見てじっと集中して聞かないと聴こえづらい場合がありますが、こういったシーンが減りますので精神的にも、肉体的にも疲労度が減ります。

片耳だけ利用すると、片耳だけ音がしっかり入って、何もしていないほうの耳はもやもやした音が聞こえてしまうことで違和感があります。
両耳同じ条件にすることで自然で、細部までしっかり聞こえるようにしていくことが可能です。

難聴の状態で補聴器をしていないと言葉を聞き分ける力が低下してしまいます。
これはすぐに起こることではありませんが、5年後には約20~30%程度低下してしまうとの研究結果も出ています。
難聴の予防という意味でも補聴器を使用することをお勧めします。

両耳難聴ならば、片耳に高額な補聴器を利用するよりランクを下げて両耳装用したほうが効果がある。

これは販売店ではあまり指摘しない話なんですが、両耳難聴の場合は、1台50万円の補聴器を片耳で使用するより、1台25万円の補聴器を両耳に使用したほうが聞き取りの割合は約30%ほどよくなることが多いです。
一般的に50万円ほどする補聴器は雑音下での聞こえの優位さと、チャンネルが増えることによる音質の滑らかさなどが売り文句なんですが、正直な話、高価な補聴器でも両耳そろえることで有利な機能が使えるというのがほとんどなんですよね。
大体機能は3/1程度しか利用できないと考えるのが妥当でして、非常に高価な補聴器を購入する場合は片耳でも便利な機能が使用できるか調べてみましょう。
あと基本的に価格=聴こえやすさではないことがほとんどです。価格=会話の快適さと考えていただけるといいかもしれませんね。

片耳補聴器と両耳補聴器を1年間使用した際の主観的評価の差

この図は補聴器を片耳にした場合、両耳にした場合と、健聴(健康な人)の聞こえの違いを検証した結果です。
先程既述したように片耳に比較してかなり両耳で使用したほうが効果があるという結果になっています。
もちろん何もしてない難聴の状態ですとさらにパーセンテージは低いので、片耳でも十分な効果とも言えますが、両耳難聴であれば両耳にするほうが圧倒的に効果があるということですね。
こういったこともあって両耳難聴ならば、両耳で補聴器をしたほうがいいのですね。

まとめ

両耳で補聴器を使用するメリットはお分かりいただけましたか?
このようなことがあって両耳での補聴器装用を勧めてるのですが、金銭面での負担が大きくなってくるため、購入のプランをしっかり立てることが必要になってきます。そして、聴力によっては片耳補聴器で使用したほうがいいと判断できる場合もありますので、しっかり販売員の方の話を聞いていくことがお勧めです。

他不明点があった時にはお気軽にお問い合わせいただいたり、ご来店いただきご相談ください。

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