音楽って、本当にいいですよね。
ジャンルは違っても、気分を高揚させてくれたり、懐かしい気持ちにさせてくれたり。私ハヤシも音楽が大好きで、若い頃はバンドを組んでライブハウスに入り浸っていた時期がありました。
でも正直に言うと、そのときの自分は「大音量で耳が痛くなるほど楽しんでこそライブだ!」くらいの感覚でいたんです。
今思うと…本当に慎重に!と自分に言い聞かせたいくらいです(苦笑)。
補聴器アドバイザーとして仕事をするようになってから、あの頃の「キーン」という耳鳴りがいかにまずいサインだったかを理解しました。そして、同じような経験をしている方がいかに多いかを、日々のお客様との会話の中で実感しています。
「聴力は消耗品」という言葉、知っていますか?
補聴器の仕事を始めたとき、先輩スタッフから最初に教わった言葉があります。
「聴力は消耗品だ」
そうなんですね、最初はちょっと意外に感じませんか?「老いれば耳が悪くなるのは自然なこと」くらいは知っていても、年齢に関係なく、音の使い方次第で聴力が失われるという事実は、意外と知られていないんです。
もちろん加齢による難聴(老人性難聴)は避けられない部分もあります。しかし、若いうちから大音量にさらし続けることで、本来の老化スピードをはるかに超えて聴力が低下してしまうことがあります。
しかも怖いのは、「ゆっくり、気づかないうちに進む」という点です。骨折のように「折れた!痛い!」とすぐ気づくわけではありません。少しずつ、静かに聴力が削られていく——それがイヤホン難聴や騒音性難聴の特徴なんです。
耳の中では何が起きているのか?「蝸牛」と「有毛細胞」のしくみ
蝸牛(かたつむり型の音感知器官)とは?
音が耳に入ると、鼓膜・耳小骨を経て蝸牛(かぎゅう)という器官に伝わります。蝸牛は文字通りカタツムリのような渦巻き型をしていて、中には有毛細胞(ゆうもうさいぼう)という細かな毛のような細胞がびっしりと並んでいます。
| 位置 | 感知する周波数 | 特徴 |
|---|---|---|
| 蝸牛の入口付近 | 高音域(〜20,000Hz) | ダメージを受けやすい |
| 蝸牛の中央部 | 中音域 | 比較的安定 |
| 蝸牛の深部(中心) | 低音域(〜20Hz) | ダメージを受けにくい |
この配置のせいで、大きな音を受けたとき最初にダメージを受けるのは入口付近の高音域の細胞なんです。「年を取ると高い音が聞こえにくくなる」のはこのためで、老化でも騒音でも、まず高音域から失われていきます。
有毛細胞は再生しない
これが最大の問題点です。
皮膚や骨は傷ついても再生しますよね。でも耳の有毛細胞は一度失われると、現時点では再生しません(研究段階ではありますが、現時点での臨床応用はまだ先の話です)。
つまり、削れた聴力は基本的に戻らない。だからこそ「消耗品」という言葉が的を射ているんです。
軽度のダメージなら一定時間で回復することもありますが、それを繰り返すうちにダメージは蓄積され、ある日突然「あれ、聞こえにくい?」と気づくことになります。
音響外傷とはどういう状態なのか
急性の音響外傷
ライブハウスや花火・爆発音など、突発的な大音量によって起きる急性の損傷を「音響外傷」と呼びます。
私ハヤシも、ライブハウスでの演奏後によく経験していました——あの「キーン」という高音の耳鳴りと、耳が詰まったようなこもった感覚です。あれ、実はかなりまずい状態なんです。
主な症状としては次のようなものが挙げられます。
- 耳が詰まったような感覚(閉塞感)
- 音が遠く・くぐもって聞こえる
- 高音域の「キーン」という耳鳴り
- ひどい場合はめまいを伴うことも
軽度であれば数時間で治まりますが、翌日になっても症状が続く場合は早急に耳鼻科を受診してください。音響外傷は発症から早ければ早いほど、治療効果が高いとされています。
慢性的な騒音性難聴(イヤホン難聴・ヘッドホン難聴)
一方で、急性ではなくじわじわと進行する難聴もあります。いわゆる「イヤホン難聴」「ヘッドホン難聴」「スマホ難聴」と呼ばれるものです。
WHO(世界保健機関)は2019年に、12〜35歳の世界中の若者11億人以上が、聴力低下や失聴のリスクにさらされていると警告を発しました。 また、このまま対策が取られなければ2050年には世界で25億人近くが難聴になる可能性があるとも指摘しています。 yoshijibika
スマートフォンの普及でイヤホンを使う時間が飛躍的に増えた現代、これは決して他人事ではありません。
2024年の国内調査でも、イヤホン難聴に「不安を感じる」と回答した人は全体の40%、特に使用率の高い20代では45%に達したという結果も出ています。 excite.co
WHOが示す「安全な音量・使用時間」の目安
「じゃあ、どのくらいなら大丈夫なの?」という疑問はとても自然ですよね。
WHOが示しているガイドラインによると、以下が目安とされています。 newsdig.tbs.co
| 対象 | 推奨音量 | 推奨時間(週) |
|---|---|---|
| 大人 | 80dB以下 | 週40時間以内 |
| 子ども | 75dB以下 | 週40時間以内 |
80dBというのは、走行中の電車内くらいの騒音レベルです。それでも週40時間を超えると危険、ということ。 通勤・通学でイヤホンを使いながら音量を上げて聴いている方には、結構シビアな基準に感じるのではないでしょうか? newsdig.tbs.co
さらに2015年時点でWHOは「音楽プレイヤーの使用は1日1時間以内を推奨」とも発表しており、それが2019年の最新ガイドラインに更新されました。 nikkei
いかがでしょう、自分の使い方と照らし合わせてみると、いろいろと気になりませんか?
今日からできる「耳を守る」5つの予防策
これがとても重要なポイントです。音響外傷も騒音性難聴も、自分の意志で予防できます。
① 音量を下げる(まず「-2」するだけでOK)
「いきなり大幅に下げると聴こえない」と思う方もいますよね。でも実は、耳は環境に適応する力があります。
静かな部屋に入ってしばらくすると、時計の秒針が気になってくる——あれと同じで、耳は「小さな音でも拾える」ようにチューニングを始めるんです。
まず今の音量からたった2メモリ下げる。それだけでOKです。1週間続けると、それが「普通」になります。
② 遮音性の高いイヤホンを使う
外の騒音がうるさいと、思わず音量を上げてしまいますよね。その悪循環を断ち切るのが、遮音性の高いイヤホンの選択です。
| タイプ | 特徴 | 遮音性 |
|---|---|---|
| カナル型イヤホン | 耳穴に差し込むタイプ | ◎ |
| ノイズキャンセリングヘッドホン | 外音を電子的にカット | ◎ |
| カスタムIEM | 耳型をとったオーダーメイド | ◎◎ |
| インナーイヤー型 | 耳穴に乗せるタイプ | △ |
| 骨伝導イヤホン | 耳穴をふさがないタイプ | △(別アプローチ) |
WHOもノイズキャンセリング機能つきのヘッドホンやイヤホンを使うことを推奨しています。 遮音性が高ければ、小音量でも十分に楽しめます。 hosono-ent
③ 1時間に1回、15分の「耳休憩」を取る
連続して使い続けることが有毛細胞への負荷を高めます。1時間ごとにイヤホンを外して、耳を休ませる習慣をつけましょう。「15分の休憩」がルーティンになると、長時間使用のリスクをぐっと下げられます。
④ ライブ・コンサートでは耳栓を活用する
「え、耳栓してコンサート?」と思った方、そうなんですね、私ハヤシも最初は抵抗がありました。でもミュージシャン向けに設計された音楽用耳栓は、特定の帯域だけ削るのではなく音質を保ちつつ全体を均一に下げてくれる優れものなんです。
最近は既製品のシリコン耳栓から、耳型をとって作るオーダーメイドの耳栓まで幅広く揃っています。当店リスニングラボでも耳型採取によるオーダーメイド耳栓の製作を承っていますよ。
⑤ 体調が悪いときは特に注意する
疲労・睡眠不足・飲酒状態では、耳へのダメージが普段より大きくなると言われています。 「今日は疲れてるけどイヤホンで気分転換に…」というとき、慎重に! そんなときこそ音量には気をつけてください。 nikkei
「もしかして聞こえにくい?」と感じたら、まず聴力測定を
騒音性難聴・イヤホン難聴の厄介なところは、初期には自覚症状がほとんどないという点です。 yoshijibika
「最近、テレビの音量を上げることが増えた」「相手の声が聞き取りにくい」「人混みの中での会話が聞こえにくい」——そんな変化を感じたら、早めに確認することをお勧めします。
秋葉原で聴力が気になったら、リスニングラボへ
秋葉原補聴器リスニングラボでは、認定補聴器技能者スタッフが対応する無料の聴力測定を行っています。「難聴かどうか診断してもらうほどではないけど、ちょっと確かめたい」という方にも、気軽にお立ち寄りいただける環境を整えています。
| サービス内容 | 詳細 |
|---|---|
| 聴力測定 | 無料・予約なしOK |
| 補聴器の無料相談・試聴 | 世界7大メーカーから選べます |
| 2週間無料レンタル | 実際の生活で試してから検討可能 |
| オーダーメイド耳栓の耳型採取 | 音楽好きの方にもおすすめ |
| 他店購入の補聴器調整 | お気軽にご相談ください |
| 補装具費支給制度(総合支援法対応) | 詳しくは店頭でご確認ください |
土日・祝日も営業中です。平日が難しい方もぜひご利用ください。
📍 秋葉原補聴器リスニングラボ
〒101-0021 東京都千代田区外神田4丁目7-1 新東ビル eイヤホン秋葉原店本館内 6F
JR秋葉原駅 電気街口より徒歩5分 / 地下鉄銀座線 末広町駅1号出口より徒歩1分
☎ フリーコール:0800-777-3341 / 03-5298-5573
🕐 営業時間:11:00〜19:00(月曜・火曜定休)
🌐 https://秋葉原補聴器.com/
いつまでも「いい音」で音楽を楽しむために
「年を取っても、大好きな音楽をクリアな音で聴きたい」
そう思いませんか?私ハヤシはバンド仲間と今でもたまに集まりますが、耳を大切にしてきた仲間と、大音量で聴き続けた仲間とでは、50代・60代になったとき明らかに聴こえ方が違ってきています。
今日できることは小さなことです。音量を少し下げる、休憩を挟む、いい耳栓を一つ持っておく。
その積み重ねが、5年後・10年後の大きな差につながります。いいですね、大切な耳を守りながら音楽を楽しんでいきましょう。
「少しでも気になる」と感じたら、ぜひ一度お気軽に秋葉原補聴器リスニングラボにお立ち寄りください。スタッフ一同、心よりお待ちしています。
よくある質問(FAQ)
Q1. イヤホンを毎日使っていますが、どのくらいの音量・時間なら安全ですか?
A. WHOのガイドラインでは、大人の場合80dB以下・週40時間以内が目安とされています。80dBは走行中の電車内と同程度の音量です。スマートフォンの音量目盛りでいうと最大の60〜70%以下が一つの目安になります。なお、個人差もありますので不安な方は聴力測定をお勧めします。
Q2. ライブや音楽フェスの後に耳鳴りがします。放置していても大丈夫ですか?
A. 一時的な耳鳴りや閉塞感は音響外傷のサインです。数時間で治まる軽度のケースもありますが、翌日になっても症状が続く場合は早急に耳鼻科を受診してください。治療は早ければ早いほど効果的です。放置は禁物です。
Q3. イヤホン難聴は若い人だけの問題ですか?
A. いいえ、年齢を問いません。ただ、若いうちからイヤホンを大音量で長時間使う習慣があると、加齢による難聴と重なって40〜50代で顕著な聴力低下につながるケースがあります。シニア世代の方も、長年の習慣を見直すことが大切です。
Q4. ノイズキャンセリングイヤホンは耳に優しいですか?
A. 外の騒音を電子的にカットすることで「音量を上げなくても聴こえる」環境を作れるため、音量を下げやすくなるという意味では耳に優しいと言えます。WHOもノイズキャンセリング機能の活用を推奨しています。ただし、音量が大きければ機能がどうであれ耳への負担は変わりません。
Q5. 補聴器屋さんで聴力測定ができるのですか?診断もしてもらえますか?
A. 当店リスニングラボでは無料の聴力測定を行っています。ただし医師による診断はできません。測定結果を参考に「少し低下が見られる」「問題なさそう」といった目安をお伝えすることは可能ですが、医療的な診断・治療は耳鼻科医の受診が必要です。まず「自分の耳の状態を知る」ための第一歩として、ぜひご活用ください。
Q6. 耳が気になり始めたとき、まず何をすればいいですか?
A. まずは聴力測定で現在の状態を確認することをお勧めします。当店では予約なしでも受け付けていますし、補聴器が必要かどうか以前の「現状把握」だけでもOKです。「まだ補聴器というほどではないけれど…」という方も、ぜひお気軽にご来店ください。
Q7. オーダーメイド耳栓はどこで作れますか?費用はどのくらいですか?
A. 当店リスニングラボでは耳型採取からオーダーメイド耳栓の製作をご案内しています。費用は使用目的・素材・メーカーによって異なります。音楽鑑賞用・ライブ用・水泳用などさまざまな種類があり、用途に合わせてご提案いたしますので、詳しくは店頭スタッフへお気軽にお問い合わせください。
※相場価格を表示しています。リスニングラボの特別価格は、店頭にてご確認ください。




