アーティストや演奏者向けのイヤモニ(カスタムIEM、インイヤーモニター)用の耳型採取(インプレッション採取)は。普通の方法では、周りの演奏音が入ってしまう確率が高く使い物にならない耳型になりかねません。今回はアーティスト向けの耳型採取について紹介してまいります。イヤモニ製作でお困りでしたら是非一度リスニングラボにご相談ください。
そもそもイヤモニとは
皆さんもモニター自体は、一般的に演奏時に各々の演奏をモニタリング(観測)して自身の演奏のタイミングの修正や、音程のチェックをリアルタイムで行い、より正確な演奏を行うために、ライブハウスなどで利用していると思います。
モニターといわれると基本的には「ウェッジ」や「ころがし」と呼ばれる足元に置かれたスピーカー「フットモニター」をイメージされるかたが多いと思います。
しかしフットモニターの困ったところは生演奏の音量が大きくなると同時に、状況によってはモニター音も大きくなってしまうため、演奏音とモニター音の音量のインフラが起こりやすく音量が大きくなりすぎることで耳に負担がかかってしまうことが考えられます。
特に野外で大規模なライブを行うようなバンドでは、モニターの音圧で髪の毛が揺れるほどの音量になることもあったそうで、深刻な聴覚被害(音響外傷、騒音性難聴)があったそうです。
イヤモニは、耳への負担を軽減するために考えられた方法です。はじめは、Rushやヴァンヘイレンが使い始めたことで知られています。
耳型を採型して作るため、高い遮音性を持たせることで、外音を小さくすることが可能で、モニター音を抑制することができ、耳の保護ができるようになりました。
激しいライブパフォーマンスをしても耳型に合わせることで、外れないことや、モニターの音質自体も外音に影響されにくいため精度の高いモニタリングが可能です。
こういったこともあってアーティストの聴力の寿命を延ばし、より正確な演奏を行うことのできるイヤーモニターは第一線で活躍するアーティストに選ばれています。
バンドマンやアーティストに耳栓や、イヤモニ(インイヤーモニター)をしてほしい理由
イヤモニには2つの種類がある
イヤモニは2種類あります。
既製品は誰でも使用できるようなデザインになっていて、有名どころでいえばSHURE(シュア)のイヤーモニターですね。
耳型に合わせたものはカスタムIEM(カスタムインイヤーモニター)という名称です。ライブでつけている耳にぴったりはまっているやつですね。
Ultimate ears(アルティメットイヤーズ・UE)や、Westone(ウェストン)JHAudio(ジェイエイチオーディオ)、sensaphonics(センサフォニックス)などが有名ですね。
国内では、日本のメーカーのFitear(フィットイヤー)も有名ですね。
激しいパフォーマンスを行う場合や、より精度の高い演奏を行う必要がある場合は、耳型に合わせたカスタムIEMを選択するといいですね。
イヤモニ(カスタムIEM)を作る過程で必要な耳型の採取
イヤモニ(カスタムIEM)を作る過程では、
- イヤモニのモデル選択
- 耳型採取
- オーダー
というような手順になります。
モデルの選択、試聴や、オーダーに関しては、基本は販売店で行います。(エンドーズ契約の場合は、代理店やメーカーとの直接連絡が基本ですね)
耳型の採取は補聴器専門店で行うことが、日本では一般的ですね。(お医者様がやることは稀です。)
補聴器専門店では耳型採取は補聴器の販売で行う作業の一つですので、お手の物というお店が多いのです。
しかし補聴器用の耳型採取と、アーティスト用の耳型採取は別物ですので、注意が必要です。
ご自身で要望を出さないと納得のいくフィット感にならないこともしばしばありますので、ぜひ事前に知ってほしいことがあります。
事前の耳のチェックは怠らないように!
採取前には一度耳鼻咽喉科で耳のチェックをしてもらいましょう。
耳に傷がないか、耳垢が極端に多くて耳あなを塞いでいないか、そのほか耳の病気などはないか。など耳鼻咽喉科に一度かかっていただき、ご自身の耳の状況を確認してから耳型採取に臨んでください。
アーティスト向けのイヤモニの耳型採取で注意したいこと
アーティストが使用する演奏用のイヤモニでは、演奏時の耳内の状況を考慮して採取する必要があります。
注意したい点は
- 顎関節の状況の考慮
- 遮音性の向上を目的とした採取
少なからずこの二点は採取において重要な点です。
まず顎を動かすことで耳道(耳あなから鼓膜までの部分)には形状の変化が伴います。顎関節の可動による耳道の変形は、個人差が大きく、噛み合わせや、関節の柔らかさによって大きく変形します。ボーカルや、コーラスをされる場合は顎関節の変形に関しては必須の情報になります。
演奏中に動いたりすると耳とイヤモニの間に隙間ができると、遮音性や、密閉性が下がりと外音に阻害されてモニター音の邪魔になってしまうこともあります。
これを無くすための一工夫も必要で、楽器の演奏はしても、歌は歌わないという方も身体の動作を考慮し、きつめに採取する方法をとる必要があります。
基本は開口すると耳あなの入り口が大きくなりますので、これを利用して、イヤモニ自体をきつめに製作して遮音をしやすくするというのも一つの方法です。
なおイヤモニを着けると、歌唱時の自声音が強調されます。それを抑える採取の方法もありますが、通常の耳型採取とは異なる高度な耳型採取の技術が必要になります。
イヤモニ用耳型の採取の基本的な概要はこちらから→イヤモニの耳型採取
アーティスト向けの耳型採取ならリスニングラボにお任せください。
リスニングラボでは年間2000人以上のユーザーへの耳型採取を行っています。昨今では、多くのエンドーズアーティストの皆さんの耳型採取も行っています。
演奏で長時間使用することを想定して、耳の状況を見て適切な状況で使用できるよう専門的なカウンセリングをある程度行い採取致しますので、イヤモニの耳型採取でしたら是非一度ご相談ください。