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防水補聴器についてまとめてみた。利点と欠点を知って正しく使いましょう。

汗に強い、突然の雨や水場での仕事でも心配が少ない補聴器ってあるの?
こういった疑問やご要望をお持ちの方、防水補聴器はもちろんありますよ。
一般的に防水補聴器とされるものはIPX7以上の補聴器になります。

IPX7は防水の保護の程度でいうと二番目に高い規格です。
と言われてもよくわからないですよね。
本記事はこのような防水の規格のことや、防水の補聴器の特徴ついてや、利点と欠点を説明していきます。
実際に販売されている補聴器のことをお教えします。

防水型補聴器はこんな方にお勧め

汗かきで補聴器を壊した経験のある方

飲食系の仕事で常に水回りが近くにある

介護系の仕事で入浴介助など水に触れる作業がある

趣味にスポーツなどよく汗をかく運動をする

補聴器を掛けたままうっかりお風呂に入ったことがある

夏や汗をかくシーズンが来ると補聴器の故障が気になって仕方がない

外仕事で土埃が多い環境で使用する

キャンプや、山登り、釣りなどアウトドアの趣味を好むが急な雨にふられたことがある

よく動き回る子供用の補聴器として使用する場合

このような方には防水補聴器がお勧めできます。

目次

防水型補聴器の特徴

補聴器には音を取り込むためにマイクの部分には穴がありますし、空気電池を使う関係上、電池ロッカーの底部には穴を設けたり、隙間あります。
こういった部分には埋めてしまうと、当然のことながら音も拾えませんし、空気電池が発電せず、補聴器としてうまく機能しません。
ですが防水補聴器は本体のケース自体が、防水加工されているものになります。
空気を通して、水、ほこりなどを通さない特殊な素材のシートを作ることに成功したことで防水補聴器が作られていくようになりました。
マイクや空気穴にこの特殊な素材のシートを張ることで水やほこりが入らず、音や空気だけ通す事ができるようになりました。
ほかにも本体のつなぎ目からの浸水を防ぐ防水パッキンや、制御基盤に防水処理を施すことでより防水性能の高い補聴器が生まれました。

防水・防塵性能の見分けかた

防塵防水の性能はIP〇△のような数値に注目してください。
〇に入る数値は防塵の性能(ほこり、塵、砂などに対する保護の性能)
△に入る数値は防水の性能(水濡れ、浸水に対しる保護の性能)
となっています。

それぞれの保護の程度はこのようになります。

このように防水・防塵の規格があり、この規格に沿って防水補聴器と呼ばれる補聴器は定義されています。
大抵のメーカーで、防水の保護規格が7以上の製品は防水補聴器と呼ばれるものになります。
この数値はメーカーのパフレットや説明書に乗っていますので、ここをチェックしていくといいですよ。
なおIPX8 IP6Xなど片方の規格をXで省略した記載もあるので覚えておくといいですよ。

防水型補聴器の利点と欠点

防水補聴器の利点はこちらです

利点
  • 汗や水濡れによる故障率が下がる
  • 水濡れを気にしなくなるので精神的な負担が減る
  • 修理負担額が減る

この二点が最も大きな利点ですね。
多少の汗や雨であれば、浸水して壊れてしまうということは減ります。ここは大きな変化でしょう。
使用する型の個人差はありますが、過去の補聴器と比べて1/3程度に修理に出す回数が減ったという人もいるぐらいですから、かなり大きな差になりますね。故障率が減ることで修理中の補聴器がなくて不便することや、修理で負担していた金額も減りますから、補聴器の修理が多い方はいいかもしれませんね。
仕事上、水場での作業が多い、外での仕事をしているなど使いたいときにうまく使えないかもという不安が拭い去れるので、安心して使えることでしょう。

 欠点
  • ”完全”防水ではないものもあるし、条件によっては故障することもある
  • 防水性能があるRIC型でもレシーバーは水没によって故障してしまう可能性がある
  • 定期的なメンテナンスをしないと防水補聴器の効果がなくなる・動作しなくなることも

防水補聴器と銘打たれている補聴器でも完全防水ではないものもあり、一定期間の水没がOKとなっているものもあるので注意して選びましょう。
IP67などの機種だと完全防水ではなく、一定時間の防水が認められているものですから継続的な水没は禁物です。
ロッカーが開いている状態で水に落としてしまうと、電池ロッカー内にある電池用の電極端子が錆びたり、接触が悪くなってしまうこともあります。
電池ロッカーからの浸水は想定外の故障を招くこともあるので、あくまで、電池ロッカーが閉まっている状態で防水できるものだと思ってください。

耳の中に入れるためレシーバーが外に出ているRIC型補聴器は、レシーバーが水濡れなどしてしまうと水没して音が出ない故障につながります。
音が出る部分や、その内部は防水加工できないのが関係しています。
なおRIC型補聴器でも耳の中に入れる部分を耳の形にして作ったHPレシーバーであれば防水機能は向上しますよ。(それでも注意すべきパーツですが…)

注意すべき点としては防水パッキンや、防水のシートが劣化してしまうと浸水してしますことがあります。
そして皮脂によって油膜が張ってしまった場合はマイクや、電池用の空気穴がふさがってしまいうまく動かない可能性があります。
定期的にメンテナンスをしてあげる必要があります。
一年に一回はメーカーでのオーバーホールして防水・防塵性能の保持をしていきましょう。(オーバーホールは修理保証期間内は無償ですよ!)

販売されている防水補聴器の紹介

ただいまメーカーで販売されている防水加工のされた補聴器はこのようなものがあります。

IP67の補聴器

シーメンス・シグニア
プライマックスシリーズの耳かけ型(標準・RIC・パワー)片耳¥250,000-から

フォナック
ベンチャーシリーズ ボレロV オーデオV(13のみ) 片耳¥150,000-から

IP58の補聴器

オーティコン
イニウムセンス 片耳¥170,000-から

ワイデックス
ユニーク ¥150,000-から

IP68の補聴器

リオン補聴器
スプラッシュ 片耳¥138,000-から

オーティコン
べロックスシリーズ Opn 片耳¥230,000-から

ワイデックス
ビヨンド 片耳¥185,000-から

フォナック
ビロングシリーズ オーデオ B 片耳180,000-から

ベンチャーシリーズ ナイーダV 片耳¥150,000-から
ベンチャーシリーズ スカイV 障害者総合支援法・軽中等度難聴支援対応 一般販売は¥195,500-から

ちなみに補聴器はすべて非課税となっています。

ざっと列挙して行きましたが、ここら辺が最近のモデルで防水性能がしっかりしているモデルですね。
ほかのブランドもありますが今回が割愛させていただきます。

まとめ

防水補聴器について書いてきましたが、防水補聴器は故障しない補聴器でも、メンテナンスフリーの補聴器でもありません。
汗や湿気、ほこりなどで故障は減りますけど、減るだけで故障しないわけではないし、物理的な破損などは当然します。
メンテナンス不足ではうまく動作しないこともありますからね。
あと書き忘れましたが、液体とはいえ、海水や、シャンプーや、薬品が混ざている状態の水は防水の想定外の液体なので壊れる可能性はあります。これも注意すべき点ですね。

まず日常防水という面ではIPX7(防水規格7)以上あれば全く問題ないかと思います。
家事をしていてうっかり水に落としてしまったことがあったり、農作業や、仕事などでの雨や、水濡れ、スポーツなどの趣味での汗など補聴器が気になったことが多かった方はこれから防水機能に関して調べて購入していきましょう。
最近はIP68のモデルがあるので、防水補聴器のことをしっかりしって使っていければかなり心配は減って、気楽に補聴器がつかっていけますよ。

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