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フォナック・ロジャー3シリーズとは?補聴支援システムの基礎知識

フォナック ロジャー おすすめ

こんにちは、秋葉原補聴器リスニングラボのハヤシです。日々多くのお客様から「騒がしい場所での会話が聞き取りにくい」「大勢での会話についていけない」といったお悩みを伺います。そんな時に頼りになるのが、今回ご紹介する「フォナック ロジャー3」シリーズです。

補聴器をお使いの方でも、とくに騒がしい環境や距離がある状況では聞き取りに苦労されることがあります。そんな時に活躍するのが補聴支援システム。中でも2024年に新しく登場したフォナック社の「ロジャー3」シリーズは、多くの新機能を搭載し、より快適な聞こえをサポートしてくれます。

この記事では、フォナック・ロジャー3の特徴や機能、使い方について詳しく解説します。補聴器をお使いの方はもちろん、ご家族や職場の方々にも知っていただきたい内容です。ぜひ最後までお読みください。

目次

補聴支援システムとは

フォナック ロジャー 補聴援助システム

補聴支援システムとは、聴覚に障害のある方の聞こえを向上させたり、代替したりするためのシステムです。補聴器だけでは対応しきれない様々な聞こえの課題を解決するために開発されました。

補聴支援システムの役割

補聴器も聞こえをサポートしてくれる機器ですが、騒がしい環境や話し手との距離がある場合など、いくつかの限界があります。補聴支援システムはこれらの限界を補い、より明瞭な音声を届けることができます。

具体的には以下のような場面で活躍します

  • レストランなどの騒がしい場所での会話
  • 講演会や授業など、話し手との距離がある場面
  • 会議やグループでの会話
  • テレビなどの音声を聴く時

補聴支援システムの種類

補聴支援システムには、大きく分けて以下のような種類があります。

  • FMシステム
    →無線電波を使って音声を伝える方式
  • ループシステム
    →磁気誘導ループを使って音声を伝える方式
  • 赤外線システム
    →赤外線を使って音声を伝える方式
  • Bluetoothシステム
    →Bluetooth技術を使って音声を伝える方式

中でも最も進化し、現在主流となっているのがFMシステムの発展形である「ロジャーシステム」です。フォナック社が開発したこのシステムは、デジタル技術を活用し、より高品質で安定した音声伝送を実現しています。

フォナック・ロジャー3の概要

フォナック ロジャー 解説

フォナック・ロジャー3は、フォナック社が開発した最新の補聴支援システムです。2024年に発売された第3世代のロジャーシリーズで、前世代からさらに進化した機能を搭載しています。

ロジャーシステムの基本原理

ロジャーシステムは、話し手の声をマイクロホンで拾い、デジタル処理した後、無線で補聴器や人工内耳に直接送信するシステムです。従来のFMシステムと比べて、以下の点で優れています。

  • より高品質な音声伝送
  • 自動的な音量調整
  • 複数の受信機とペアリング可能
  • 様々な補聴器や人工内耳との互換性

ロジャー3シリーズのラインナップ

ロジャー3シリーズには、用途に応じて以下のような製品があります。

  • ロジャー オン 3
    →多目的に使える汎用タイプ
  • ロジャー セレクト 3
    →テーブルでの会話に最適なタイプ
  • ロジャー テーブルマイク 3
    →会議用の高性能タイプ
  • ロジャー タッチスクリーン マイク 3
    →教育現場向けの高機能タイプ

今回は特に汎用性の高い「ロジャー オン 3」を中心にご紹介します。

ロジャー オン 3の新機能と特徴

フォナック ロジャーオン3

ロジャー オン 3は、第3世代のロジャーシリーズの中核となる製品です。前世代からさらに進化し、より使いやすく、より高性能になりました。

ワイドインタビューモード

従来のインタビューモードよりも広い範囲を立体的に集音できるため、本体をテーブルに置いたり手に持って相手に向けるだけで、前方の人の声をしっかり届けます。

これにより、複数人が立って話す場面や講演の聴講など、さまざまなシーンで活躍しますね。

スマートミュート機能

もう一つの便利な新機能が「スマートミュート」です。本体をミュートにすると、ワイヤレス接続している補聴器が自動的に補聴器機能に切り替わります。

これにより、ロジャーの使用と補聴器単体での使用をスムーズに切り替えることができ、様々な聞こえの状況に柔軟に対応できるようになりました。

耐久性の向上

ロジャー オン 3では、ディスプレイに新たなコーティング加工が採用されました。これにより、持ち運び時の傷から本体を守ることができます。日常的に使用する機器として、この耐久性の向上は非常に重要なポイントです。

ロジャー タッチスクリーン マイク 3の新機能

フォナック タッチスクリーンマイク3

教育現場向けに設計されたロジャー タッチスクリーン マイク 3も、第3世代で多くの改良が加えられました。

ミュート時のライト設定カスタマイズ

教育現場の多様なニーズに応えるため、ミュート時のインジケータライトの明度などが選択できるようになりました。これにより、様々な教室環境に合わせた最適な設定が可能になります。

メニュー画面のリニューアル

メニュー画面のデザインがより使いやすくリニューアルされました。頻繁に使う機能に簡単にアクセスできるようになり、操作性が向上しています。

ロジャー3シリーズの共通機能「ロジャー アンリミテッド」

ロジャー3シリーズ全体に共通する重要な新機能として「ロジャー アンリミテッド」があります。この機能により、ロジャーダイレクト機能を搭載した補聴器に受信機機能を簡単かつ無制限にセットアップすることが可能になりました。

複数の補聴器ユーザーが同じロジャーマイクロホンを使用したり、一人のユーザーが複数のロジャーマイクロホンを使い分けたりすることが容易になっています!

ロジャー3の活用シーン

フォナック ロジャー 活用法

ロジャー3は様々な場面で活躍します。具体的なシーンごとにどのように役立つのかを見ていきましょう。

レストランでの会話

レストランは、背景に様々な音が混在する複雑な音環境です。ロジャー オン 3を使用すると、会話相手の声を直接補聴器に届けることができるため、周囲の騒音に邪魔されることなく会話を楽しむことができます。

テーブルの中央にロジャー オン 3を置けば、自動でいま話している人の声を拾い、明瞭に伝えてくれます。

講演会や授業

講演会や授業において、補聴器だけでは周囲の雑音や距離の影響で聞き取りが難しくなることが多く、特に広い会場や騒がしい教室などでは十分な効果が得られません。

話し手との距離がある場面では、ロジャー オン 3を話し手に渡すか、話し手の近くに置くことで、クリアな音声を直接補聴器に届けることができます。

スポーツやレクリエーション

スポーツやレクリエーションの場面では、コーチやチームメイトの声を聞き取ることが難しい場合があります。ロジャー オン 3を使用すると、話し手の声を明瞭に捉え、背景ノイズを軽減することができるので、指示やアドバイスを聞き逃すことがありません。

テレビやオンライン会議

ロジャー オン 3は、付属のドッキングステーションを使ってテレビに接続したり、ケーブルでパソコンに接続したりすることができます。これにより、テレビの音声やオンライン会議の音声を直接補聴器に届けることができます。

家族と一緒に適切な音量でテレビを鑑賞したり、オンライン会議でも快適なコミュニケーションが可能です。

ロジャー3の互換性

ロジャー3シリーズは、様々な補聴器や人工内耳と互換性があります。

補聴器との互換性

ロジャーは、フォナックの補聴器だけでなく、他のブランドの補聴器とも互換性があります。他メーカーの補聴器では、Tコイル機能を備えた補聴器で使用可能です。

ロジャーダイレクト機能を搭載したフォナックの補聴器では、外付けの受信機なしで直接接続できるため、より快適に使用できます。

人工内耳との互換性

ロジャーは、主要メーカー(コクレア、アドバンスドバイオニクス、メドエルなど)の人工内耳とも互換性があります。人工内耳用のロジャー受信機を使用することで、クリアな音声を直接人工内耳に届けることができます。

ロジャー3の設定と使い方

ロジャー3の基本的な設定と使い方について解説します。

初期設定

ロジャー3の初期設定は非常に簡単です。とくにロジャーダイレクト機能を搭載した補聴器では、ロジャーマイクロホンを補聴器の近くに置き、接続ボタンを押すだけで設定が完了します。

外付け受信機が必要な補聴器の場合も、受信機を補聴器に取り付けた後、同様の手順で簡単に接続できます。

日常的な使い方

ロジャー オン3 の日常的な使い方は非常にシンプルです。電源を入れるだけで使用できます。傾きを検知するセンサーが内蔵されているので、自動でモードが切り替わるようになっています。また、モードの固定もできるので、自分で切り替えることも可能です。

主なモードには以下のようなものがあります

  • プレゼンターモード
    →特定の話し手の声を捉える
  • テーブルモード
    →テーブルでの会話に最適
  • インタビューモード
    →マイクを向けた方向の音を捉える
  • ワイドインタビューモード
    →広い範囲の話し手の声を捉える

状況に応じて適切なモードを選択することで、最適な聞こえを実現できます。

myRogerMicアプリの活用

スマートフォン用の「myRogerMic」アプリを使用すると、ロジャー オン 3をより細かく制御することができます。アプリでは以下のような操作が可能です。

  • マイクロホンの設定をカスタマイズ
  • マイクロホンモードの変更
  • 電池残量、モードの確認
  • マイクロホンのミュート

アプリを活用することで、より自分の好みや環境に合わせた設定が可能になります。

ロジャー3のメリットと効果

ロジャー3を使用することで得られる具体的なメリットと効果について見ていきましょう。

騒音下での会話改善

ロジャー3の最大のメリットは、騒音下での会話の明瞭度を大幅に改善することです。ロジャーは、話し手の声を直接補聴器に届けるため、周囲の騒音に邪魔されることなく会話を聞くことができます。

聴覚疲労の軽減

聴覚に障害のある方は、会話を聞き取るために多大な集中力を使い、疲労を感じることがよくあります。ロジャー3を使用することで、この「聴覚疲労」を軽減することができます。

クリアな音声が直接補聴器に届くため、聞き取りのための余分な努力が不要になり、長時間の会話でも疲れにくくなるんです。

社会参加の促進

聞こえの問題により、社会活動への参加を控えてしまう方も少なくありません。ロジャー3を使用することで、様々な社会活動に自信を持って参加できるようになります。

会議、講演会、グループ活動など、これまで聞き取りが難しかった場面でも、積極的に参加できるようになることで、生活の質が向上します。

ロジャー3の導入と費用

ロジャー3の購入の流れや費用についてカンタンに解説していきますね。

購入までの流れ

まずは購入までの流れをお伝えします。ロジャーも種類がいくつかあるので、自分にあった製品を選びたいですよね。すぐに購入する必要はありません。相談したり、試聴したりしながら、自分にピッタリなロジャーを選びましょう!

STEP
補聴器店へ相談

フォナック補聴器、ロジャー製品の取り扱いがある補聴器店で、ご相談ください。お使いの補聴器もご持参くださいね。

STEP
ロジャーの試聴

まずは店舗で試聴してみてください。ロジャーを使ったとき、使っていないときの聞こえを比べたり、ロジャーのモードも切替えて試してみるといいですね。

STEP
レンタル

当店では、補聴器だけでなく、ロジャー製品のレンタルもおこなっています。2週間無料でお貸出していますので、実際の生活の中で効果を試してみてください。

STEP
購入・アフターフォロー

試聴やレンタルをしていただき、聞こえに納得いただいてからご購入の手続きを進めていきます。※お渡しまで1~3日、納期がかかります。

当店「秋葉原補聴器リスニングラボ」では、お客様一人ひとりの聞こえの状況や生活環境に合わせて、最適なロジャー製品をご提案しています。2週間無料レンタルサービスもおこなっていますので、お気軽にご相談ください。

費用と助成制度

ロジャー3シリーズの価格は、2025年4月時点で209,000円となっています。ただし、販売店によって価格が異なる場合がありますので、事前にご確認ください。なお、補聴器や受信機は別売りとなりますので、あわせてご用意いただく必要があります。

また、以下のような助成制度を利用できる場合があります。

  • 身体障害者手帳をお持ちの方は、補装具費支給制度
  • 各自治体による、補助金制度
  • 特定の職業の方は、職場での支援機器として
  • 学生の方は、教育機関での支援制度

詳細な費用や助成制度については、当店スタッフにお気軽にご相談ください。

よくある質問

ロジャー3に関するよくある質問とその回答をまとめました。

ロジャー3は既存の補聴器でも使えますか?

はい、ほとんどの補聴器で使用可能です。他メーカーの補聴器でもロジャーエックスを取り付けたり、Tコイルを備えていれば、ロジャーネックループを使用することでロジャー3と接続できます。詳細は補聴器専門店にご相談ください。

ロジャー3の電池持続時間はどれくらいですか?

ロジャー オン3、ロジャー セレクト3は、フル充電で約8時間の使用が可能です。ロジャー テーブルマイク3は16時間、ロジャー タッチスクリーンマイク3は10時間となっています。

まとめ:フォナック・ロジャー3で広がる聞こえ

フォナック ロジャー 生活

フォナック・ロジャーは、補聴器だけでは難しい「雑音」「距離」「反響」といった聞き取りの課題を解消するシステムです。2025年現在、ロジャー技術はさらに進化し、以下のようなさまざまなシーンでその効果を発揮しています。

  • 賑やかなレストランやカフェでの会話
  • 講演会や劇場鑑賞
  • 会議やセミナーでの情報収集
  • 学校での授業やディスカッション
  • 家庭での団らんやテレビ視聴

ロジャーを導入することで、今まで聞き取りを諦めていた活動にも積極的に参加できるようになり、コミュニケーションの質や生活の満足度が大きく向上するでしょう。

秋葉原補聴器リスニングラボでは、お客様一人ひとりのライフスタイルや聞こえの状態にあわせて、最適なロジャーシステムをご案内しています。「もっと快適に会話を楽しみたい」「特定の場面で聞こえに困っている」とお感じの方は、ぜひお気軽にご相談ください。実際にロジャーを体験して、その違いを実感してみてください!

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