両耳補聴器は魅力的なメリットがありますが、それに隠れてユーザーが不便に感じるデメリットもあります。
便利なものにも不便はつきもの、今回は着眼点を変えてユーザー目線と販売者目線の両極から両耳補聴器の考慮すべきデメリットを紹介していきます。
しっかり理解して両耳補聴器の購入前に参考にしてくださいね。
聴力の変化で会話が聞こえにくくなって病院で相談した際に補聴器を勧められることがあります。
病院や紹介された補聴器専門店では、両耳補聴器をオススメされる機会が多いでしょう。
補聴器の両耳装用は、人のカラダの仕組みに合った使用方法ですから、いまある聴力を最大限生かして聞き取りやすくしてくれるものです。
会話のストレスが減り、自然な聞き取りが可能なので推奨されるの当然といえるほどメリットがたくさんあります。
しかし両耳補聴器にはメリットもあればデメリットも存在しています。
デメリットを明確にしないとあなたにとって片耳にすべきか、両耳にすべきかの判断はつけられませんよね。
今回はデメリットに関して詳しく説明してきますので、最後までお付き合いください。
まずここからは両耳補聴器について解説していきますね。
両耳補聴器とは
両耳に補聴器をするということは、耳が左右で一対の器官であることから、人のカラダに合わせた方法を選択するということです。
メガネに例えれば、両目の視力が下がっていて、仮に片方だけレンズすれば、距離感がわからなくなったり片方の目だけに極端に負担がかかったりするので片方だけレンズをするということはしませんよね。
補聴器も、両耳難聴ならば同様に両耳にすることがキホンとされています。
補聴器をしている人でもフランスとドイツでは70%以上、イギリスでは61%以上と、世界的に見ても両耳の補聴器装用は半数以上を占めているので、日本でも両耳に補聴器をすることが推奨されています。
※EHIMAのデータより参照
両耳補聴器と片耳補聴器の違い
片耳補聴器と大きく異なる点としては、左右の聞こえを最大限生かすことができることでしょう。
両耳難聴に片耳だけ補聴器をすれば、聞こえやすい範囲は半分になってしまうだけでなく、片耳だけ聞き取りが活性化していない状態が続くので、将来的には言葉の聞き取り力の違いが出てしまうこともあります。
ただし難聴の程度や年齢、使用する用途によっては片耳難聴を選択することもありますので、一概に両耳補聴器がよいわけではないのを理解しておきましょう。
両耳補聴器の仕組み
両耳補聴器では、人間の聴力の仕組みを最大限生かす仕組みになっています。
人は両耳で音を聞くことで、音を重複して聞いたり、音量を確保しやすくなり音の大小に問わず、言葉の理解率がアップするようになっています。
また騒がしい中で特定の人の言葉をピックアップして聞くことができるのも、両耳で聞いているからこそなのです。
このような聴覚の仕組みの利用を促進するのが両耳補聴器の仕組みです。
両耳補聴器の種類
両耳で補聴器をすることで、補聴器の機能や性能がよくなる補聴器も存在しており、左右差を減らしたりその差から方向感を割り出しやすくしたりできるものがあります。
これによってさらに効果の高い補助が期待できますので、補聴器メーカーや種類をしっかり見定めるといいでしょう。
両耳補聴器の相場
補聴器の一般的な相場は10~30万円の補聴器が良く普及しています。
両耳となれば40~60万円ほどが相場ということですね。
ただし両耳装用の機能があるものであれば、すくなからず両耳で50万円ほどかかりますので注意しておきましょう。
補聴器の価格や相場に関しての詳しいことはこちらから→補聴器の価格と相場について【ズバリお教えします!】
両耳補聴器について紹介してまいりましたが、ココカラは両耳補聴器のデメリットを紹介していきましょう。
両耳補聴器のデメリット
両耳補聴器のデメリットは、あまり語られることがないかもしれません。
しかしデメリットを知り、メリットと天秤にかけることがあなたにとって必要かもしれませんので、詳しくお話をしていきます。
補聴器の販売店目線の意見はありますが、実際に使ったユーザーが感じるデメリットを見かけることは少ないですよね。
さまざまな両耳補聴器購入者でもデメリットに感じたことも紹介しておりますのでごらんください。
両耳補聴器は購入費用がかかる
両耳補聴器は値段も単純に倍になってしまいます。
元々高額なものですから、経済的に痛手ということは皆さんもご理解のことでしょう。
購入費用が最大のデメリットとは値段で間違いないです。
はじめての補聴器なら違和感が2倍
はじめて補聴器をするという方にとって両耳補聴器は耳につけた補聴器の違和感も2倍です。
ご自身の声が大きく聞こえるとか、耳に異物感や閉塞感があるなどの違和感は片耳でもつらいものですが、両耳では耐えがたいと感じる方もいらっしゃいます。
両耳補聴器がいいならば一気に慣れてしまうか、先に片耳を購入して慣れたら両耳にするなど、すこし工夫しなくてはいけませんね。
両耳に装用するのが面倒くさい
購入後に気がつくデメリットとしては、両耳に補聴器をすることが面倒になってしまうことです。
とくに補聴器を着けることが苦手な人にとっては、毎日つけるのに時間がかかるし手間で仕方がないということもあるので、両耳補聴器のデメリットといえます。
購入した初期のころに面倒に感じてしまうケースはありますが、補聴器をかけることは習慣なので、慣れてしまえば問題はありません。
補聴器に慣れるまでは電話がしにくい
日常生活においてデメリットに感じることがあり、それは電話です。
聴力の低下がひどくない軽度~中度程度の難聴の人で耳かけ型を選択した場合は、電話の煩わしさを感じることがあります。
今まで通り耳あなを覆うように受話器を持っても声は聞こえにくいので、結局が外してしまうのです。
補聴器のマイクが耳の上部にあるので受話器の位置をずらしたり、磁気誘導で直接補聴器に流すなどで対応しますが、慣れるまではデメリットに感じることでしょう。
電池の消費量と交換の手間が2倍
両耳にすれば電池も2倍購入しなくていけないので、ランニングコストがかかりやすくなります。
また電池の交換の手間は倍になるので電池交換の手間は増えてしまいます。
購入後に少しわずらわしさを感じるという人は少なくありません。
メンテナンスの手間も2倍
補聴器は毎日の清掃や乾燥などのメンテナンスをして、補聴器の異常や故障が出にくくするように保守をする必要があります。
両耳補聴器ではメンテナンスの手間が2倍になるので、面倒に感じるところがあるかもしれません。
このようなことが両耳装用のデメリットです。
値段が倍になるということ以外は、慣れてしまえばどうということはありませんが、手先が不器用な人にとっては十分なデメリットと考えられます。
さて両耳補聴器をしていて、片方だけ外して使いたいと思われることもあるでしょう。
その際にはどちらを外すべきかのお話をしていきますね。
両耳補聴器、片方外して使うならどちらの耳?
両耳補聴器をしていて、片耳だけ使いたいというタイミングももちろんあります。
両耳にするのに越したことはありませんが、外すならどちらの耳か。
どうなんだろうと考えることもあるかもしれません。
実際に片耳だけするとなれば、聞こえのいい耳を選択するのがよいとされます。
片耳に補聴器をするならば聞こえやすい耳がベター!
補聴器は悪い耳にするものだから、片方にするならば悪いほうの耳だろうとお考えの方も多いのですが、実際には逆で聞こえやすい耳に補聴器をするのがいいですね。
補聴器は元ある聴力や聞き取る力を最大限生かすものですから、元の耳がいいに越したことはないのです。
片方を外して利用するときや、両耳難聴でさきに片耳だけ補聴器を選ぶときには、聞き取りやすい耳に補聴器を着けるということは覚えておくと快適な聞こえを手に入れやすいでしょう。
さてここまでデメリットなど着眼点を変えてご紹介しましたが、デメリットを理解したうえで、メリットと比較するとあなたにとって両耳補聴器が価値あるものか理解できるでしょう。
次では両耳補聴器のメリットを簡単に紹介いたします。
両耳補聴器のメリット
両耳補聴器はデメリットを上回る魅力的なメリットが存在します。
カンタンではありますが箇条書きにしてまとめました。
詳しいことが気になるようでしたら下にあるリンクから詳細ページに移動してくださいね。
・両耳装用で聞こえる範囲が4倍になる
・音声を重複して聞くので理解率アップ
・騒がしい中での会話が有利になる
・音の方向性を理解しやすくなる
・耳の聞き取り能力の維持につながる
※両耳補聴器のメリットの詳細はコチラ!→補聴器を両耳装用する5つのメリット
このようなメリットが両耳補聴器のメリットです。
デメリットがかすむようないいメリットですのでしっかり天秤にかけて判断してくださいね。
まとめ
両耳補聴器のデメリットに注目して紹介してまいりましたが、いかがでしたか。
両耳装用のデメリットは、面倒さやコストの問題が多いのですが、慣れで乗り越えられるものではあり、両耳装用ではデメリットを上回るメリットがあります。
補聴器をつけてはじめてあなたにとってデメリットなのか、さして気にならないのかがワカルと思いますので、購入前の試聴やレンタルはしっかり行ってくださいね。
補聴器をすることでコミュニケーションは確実にしやすくなります。
あなたにとって最適な補聴器が見つかるといいですね♪