秋葉原補聴器リスニングラボ移転のお知らせ

会議や、大切な人達との会話。聞き逃しをしたくない時に使いたいきこえの補助アイテム フォナック ロジャー(Phonak Roger)

普段補聴器をつけて聴こえづらいそんなシチュエーションありますよね。
少し離れたところからの声には補聴器を使ってもうまくカバーできないのが悩ましいところです。
そんな時にはロジャー(Roger)といって補聴器の聴こえない少し離れたところの聞こえをカバーしてくれるアイテムや、そのほかリモートマイクを利用しましょう。

  • 会議、商談など聞き逃しができないのに、こんな時に限って広い反響しやすい会議室だなんて…
  • セミナーに勉強しに来たのに講師との距離がある席になってしまった
  • 会食に来たけど周りも騒がしいし、話を聞きたい人は離れた席で声が聞こえづらい。

なんてことありますよね。

そんな時には、ロジャーや、リモートマイクなどで聞きたい人の声をいれて解決することが効果的です。
特にロジャーは効果的ですので、詳しく説明していきますね。

騒がしい外出先での気の置けない仲間との集まりしかしうまく聴こえないがために満足できない…


ひさびさに気の置けない友人との集まりに呼ばれていったものの、思っている以上に騒がしいレストランで会食。
テーブルの両隣りはうまく話せるが、席が離れると周りが騒がしくてうまく聴こえない。

そんなシーンはよくありますよね。
うまくコミュニケーションが取れないと、もやもやしてストレスに感じやすいですよね。
こういったシーンのために補聴器を買ったのに…あの向こうの席の人の声は聞こえないのか…。

そうお思いの方も多いでしょう。
実際耳よかろうが悪かろうが関係なく聞こえづらい状態ですが、難聴の方はより真剣にこの問題について悩んでいると思います。

指向性が強く効くような補聴器である程度は解消される

騒がしい場所や、2メートルくらいの距離であれば、指向性が強く効く機能がある補聴器であれば多少解決します。
フォナックであればステレオズームという機能があります。これはクエストシリーズ以降(クエスト、ベンチャー、ビロング)のモデルに搭載されている機能で、主に両耳装用時に使用できる機能ですね。

カメラズームのように特定のものだけに的を絞ってそのものだけの聞こえを得る機能です。
視界の前(視覚野で前方45度の間)にある声が優先的に聞こえるようになります。

しかし会議や、会食ではそれ以上距離が離れてしまう…ということがほとんどですね。
しかも本体の価格が高くなってしまいますから、なかなか手の出ない機能だったりします。
補聴器単体ではやはり難しいというのが正直なところです。

なぜ補聴器をつかっているのに遠くの声は聞こえづらいのか

そもそもなぜ聴こえの補助をするはずの補聴器を使っているのにすこし離れたところの声が聞こえないのか。
これには2つの要因があります。

  1. 補聴器の有効範囲は直線距離で2~3メートルまで。
    補聴器の有効範囲は最長でも2~3メートル程度で、特に有効な範囲は1メートル以内が理想的です。
    聞こえの補助をするといってもあくまで機械ですからマイクの性能の関係上それ以上はきれいに音をとることができません
  2. 遠いところからの声は音が小さくなってしまうため雑音にまぎれて聴こえづらい
    音が遠いことで音のエネルギー減少してしまい、音が小さくなってしまいます。
    人の耳も補聴器も大きな音を優先的に聴いてしまうため、音が小さくなってしまうと周りの雑音にまぎれて聴こえづらくなります。

補聴器の限界と、音の性質状遠くの音は小さくなる。そして小さな音は雑音に紛れやすいということが原因で補聴器をつけても少し離れたところの声が聞こえづらいのですね。

聴こえのカバー範囲を広げるには

補聴器を持ってしてもカバーしきれない範囲の音をどうしても拾いたい。
そんなシーンはいつでも起こりえますね。
食事にいったり、会食、会議、セミナーなんかもなかなか聞き取るに難しい環境ということがあります。

そういったときのために聞こえの補助をしてくれるワイヤレスの機器を用意するのがおススメです。
よく候補に出てくるのはリモートマイクでしょう。フォナックの補聴器なら、リモートマイクをコムパイロットⅡかコムパイロットエアをセットで用意します。

リモートマイクにはこんなメリット、デメリットがあります。

メリット
・マイクをもつ離れた場所の声が直接補聴器に届く
・小型軽量、マイク側で音量の調節もできるものもある
・比較的安価に聞き取り効果を上げることができる

デメリット
・補聴器の電池の消耗が早くなる
・メーカーによってはマイク単体で補聴器に接続できない(接続用のアクセサリーが必要)
・無指向性で雑音を拾いやすい、音質はさほど良くない

マイクを持っている人の声を直接拾っていくので、離れた特定の人の声が届くようになっています。

すこし雑音の騒がしさがあるのと音質があまりよくありませんが、十分効果が出ます。

フォナックの補聴器は首掛け型のアクセサリー「コムパイロットⅡ」か、クリップ式の「コムパイロットエア」を購入して、「リモートマイク」をセットで用意することで使用できます。
価格は下記のようにセットとして6万円です。コムパイロットはほかのワイヤレスアクセサリーとの接続の中心となるものですから、携帯や、テレビなどの接続もアクセサリを買い足せば可能ですよ。

音をもっとクリアにして聞き取りの効果を上げたい

リモートマイクだけではどうしても雑音が気になる、もう少しクリアな音であってほしい。
そんな方もいらっしゃるでしょう。

そういった方にはフォナックから発売されてるRogerをお勧めします。

言葉のきこえを妨げる要因としては3つあり「距離」「雑音」「反響音」が主な要因です。
話し手と聞き手の距離が離れている場合や、周囲の声の行き交う公共の場などはこの要因が重なっていて、非常に聞き取りが困難です。
Rogerは2.4GHz帯を使用したデジタル無線で音を聴かせるため、リモートマイクにくらべて非常に雑音や、反響音も抑えられクリアな声が耳元に届くサポート機器です。
騒音下での言葉の聞き取りに関する臨床結果も最大で54%UPした効果が出ました。

もし補聴器から離れた場所での音声を拾わせるなら、リモートマイクより言葉の明瞭度をあげるならRogerを使うのが効果的ということですね。

Rogerのメリット・デメリット

Rogerのメリット・デメリットを使用してみた感じと、お客様の感想と製品の特性を総合して紹介します。

メリット
・ノイズが少なくクリアな音質
・単一指向性、無指向性、360度指向性など音に対する指向性が効く
・モデルによっては雑音除去された音が送られてくる
・マイクから拾った音は、直接補聴器に送ることができ、複数人のグループ送信が可能
・場合によっては支援法の申請が可能

デメリット
・専用の受信機が必要でコストがかかる
・補聴器の電池の消耗が早い
・電波を使用する機器なので、ペースメーカーを利用している場合は専門医への確認が必要
・補聴器の電池が少ないと接続できないときがある

指向性が効き、聞きたい声をクリアでローノイズで聞くことができるのがRogerのいいところです。
代わりに電池の消費は大きく、導入にはコストがかかります。
ユーザー様も効果が出ていると実感されていて、補聴器ではなかなか難しかった大会議場での会議や、騒がしい場所での打ち合わせなどに効果があるとのご報告いただくことが多いです。
補聴器の電池の消耗が激しいのと、補聴器の電池容量が少ないと使えなかったりするのが少しストレスなようです。

最新機種のビロング(Belong)シリーズのオーデオBや、ベンチャー(Venture)シリーズのナイーダV、スカイV(小児用)などはロジャーのマイクと、本体のマイクを指向性ありのマイクでそれぞれ稼働させることができるので、さらに聴こえの明瞭度が上がりやすくなっています。

一般向けによく使用されるロジャー

補聴器と併せてきこえの補助をするロジャーはペン型の「ロジャーペン」スマートフォンのような「ロジャータッチスクリーン」の二種類から選べます。

ロジャーには受信機が必要です。接続するにはこのような組み合わせになります。

  • Tコイル搭載の補聴器を利用して「ロジャーマイリンク」
  • フォナックの補聴器と一体型の専用受信機を使う
  • オーディオシューをつけた補聴器にロジャーXを使う(Tコイルなしの他社の補聴器などで使用する場合)
  • 前著したコムパイロットⅡにロジャーXを差し込み受信機として使用する。

なお他社メーカーの場合は、Tコイル式の補聴器にロジャーマイリンクを使うか、オーディオシューをつけた補聴器にロジャーXを接続することでロジャーを使用できます。

専用の一体型受信機を使う場合はモデルによって型番がありますので合わせて使います。
ロジャー一体型受信機やロジャーXの利点は片耳ずつ送信機が必要ですが、音として劣化がない(周波数帯域が狭まらない)クリアな音は届きます。すこし値段は張りますが、値段に変えられない聞こえやすさがあります。
ロジャーマイリンクを使用する場合はTコイル接続による音質の劣化(周波数の帯域が狭くなる)はありますが、Tコイル搭載補聴器であればこれ一つで両耳に使用でき、なおかつ安価です

コムパイロットをすでに持っている場合はロジャーXを差し込むことでロジャーに接続できますので、無理に一体型や、マイリンクを買う必要はありませんよ!(これも音質は劣化する)

ロジャーペンと、ロジャータッチスクリーンどちらがいい?

お客様にロジャーではどちらがお勧めかをよく聞かれます。それぞれの特徴を紹介いたしますね。
特徴をみて自分に合いそうなものを選択してください。

ロジャータッチスクリーンの特徴
・タッチスクリーンで操作性が良い
・360度指向性/指向性の環境適応型指向性自動切り替え(卓上小グループ/首掛け)
・雑音抑制が掛かる
・2時間充電で約10時間使用可能。
・使用可能距離 屋内:30m 屋外:20m
・フォナックDSFシステムへ接続しマイクとしても使用可能

ロジャーペンの特徴
・文字通りペン型で非常にコンパクト
・無指向性/指向性の環境適応型指向性自動切り替え(卓上/首掛け・インタビュー)
・2時間充電で約7時間使用可能(Bluetooth利用時は約5時間)
・使用可能距離:[室内]最大約15m/[屋外]最大約10m
・bluetoothで携帯電話に接続可能(通話)
・充電スタンドをテレビや音楽プレーヤーにつなぎテレビリンクとして使える

以上がそれぞれの特徴になります。
ロジャーペンは、マイクとしては卓上に平置きにすると無指向性モード、首にかけたり、シャツのポケットに入れて立てて使うと単一指向性として使用できます。
ワイヤレスアクセサリ―の延長上にあるような機能(Bluetooth,テレビリンクなど)も搭載されており、外出先でも、自宅でも使用できるのがとてもいいところですね。

ロジャータッチスクリーンはマイクとしては卓上平置きにすると小グループモードとなり、首掛けすることで単一指向性として使用可能です。
小グループモードでは3つのマイクを利用して360度指向性かつ、少人数での会話では、一番大きな声を優先的に送信してくれ(主になっている話者が優先される)そして雑音抑制をかけてノイズ少ないの音声が届きます。環境音の抑制もかかります。(ロジャーペンでは雑音抑制は掛からない)
他の機能は特に搭載していないので、きこえに対してのアプローチに徹底したモデルですね。
なおタッチスクリーンはフォナックDSFシステムとの連携が可能で、線音源スピーカーのデジマスターのマイクとしても使用できます。
補聴器使用者にはロジャーで、健聴者にはスピーカーで同時にかつ効果的にスピーチすることができます。
フォナックのDSFシステムについてはまた違うブログで載せていきますね。

ロジャーペンは気軽に持っていけるモデルとして、タッチスクリーンはコミュニケーションをとるのにがっちり使いたいモデルですね。

価格に関して

ロジャーの価格に関してですが、今回紹介したロジャーペンとロジャータッチスクリーンを導入する場合の例で紹介していきます。

ロジャーペンの場合

  1. フォナックの補聴器で片耳のみ一体型受信機を使用する場合

    ロジャーペン(¥109,000-)+一体型ロジャー受信機(片耳¥92,000-)合計¥201,000-のところ特別割引で\178,000-(税抜)
  2. フォナックの補聴器で両耳で一体型受信機を使用する場合

    ロジャーペン(¥109,000-)+一体型ロジャー受信機(両耳¥184,000)
    合計¥293,000-(税抜)
  3. マイリンクを使用する場合(要Tコイル搭載補聴器)

    ロジャーペン(¥109,000-)+ロジャーマイリンク(¥65,000-)合計¥174,000-(税抜)
  4. Tコイル補聴器でコムパイロットを使用する場合

    ロジャーペン(¥109,000-)+ロジャーX(¥92,000-)+コムパイロットⅡ(¥30,000-)
    合計¥231,000-(税抜)がロジャーパック割引で¥208,000-(税抜)
  5. オーディオシューを使いTコイルのない補聴器で利用する場合

    ロジャーペン(¥109,000-)+ロジャーX(¥92,000-)
    合計¥201,000-のところロジャーパック割引で\178,000-(税抜) 両耳¥293,000-が¥258,000- (税抜)+オーディオシュー代

タッチスクリーンの場合

  1. フォナックの補聴器で一体型受信機をする場合

    ロジャータッチスクリーン(¥128,000-)+一体型ロジャー受信機(片耳¥92,000-)
    合計片耳利用¥220,000-(税抜)両耳利用¥312,000-(税抜)
  2. マイリンクを使用する場合(要Tコイル搭載補聴器)

    ロジャータッチスクリーン(¥128,000-)+ロジャーマイリンク(¥65,000-)
    合計¥193,000-(税抜)
  3. Tコイル補聴器でコムパイロットを使用する場合

    ロジャータッチスクリーン(¥128,000-)+ロジャーX(¥92,000-)+コムパイロットⅡ(¥30,000-)
    合計¥250,000-(税抜)
  4. オーディオシューを使いTコイルのない補聴器で利用する場合

    ロジャータッチスクリーン(¥128,000-)+ロジャーX(¥92,000-)
    合計片耳利用¥220,000-(税抜)両耳利用¥312,000-(税抜)+オーディオシュー代金

となっております。
ロジャーの一体型受信機は補聴器の型番によって使用できるものが異なりますので、必ず確認してください。
とロジャーの商品ページの一覧からご覧ください→ロジャー商品ページへ

効果を見るには実際使ってみるのが一番

ここまで説明してまいりましたが、どのような感覚で聴こえるかはまた人によって違いますし、使い勝手に関しても人によって違うので、どちらも借りてみるのが一番ですね。

リスニングラボではロジャー単体の貸し出しも行っておりますので、補聴器と同様に、一週間500円での貸し出しとなりますので、お気軽にお問い合わせください。

補聴器の有効範囲を拡げて、聞き取りをクリアにするなら、ロジャーが最適です。
すこしコストはかかりますが、その分大きな効果があなたにもたらされることでしょう。
まず試してみることから初めて導入を考えてみてください。

きこえがよくなればあなたの人生そのものが充実して楽しくなる!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次