メニエール病になってしまって耳が聴こえなくなってしまい水の中にいるようなこもった音に聞こえてしまって会話しづらい。
補聴器を買おうと思うけどどんなものがいいのだろうか・・・。悩ましいですよね。
メニエ―ル病での難聴で補聴器を購入する場合、理解しておくべきは3つのポイントです。
- メニエール病による難聴は聴力変動のある難聴である
- 主に低い音が聞こえづらい難聴である
- 大きな音に対しての不快感が強い
この二点を考慮して補聴器を購入、使用していくことですこしでも難聴の苦しみから解放されましょう。
メニエール病とは?
メニエール病は回転性の激しいめまいと、耳鳴りが発作的に起こり同時に耳閉塞間と聴力の低下が起こり、4つの症状が重なり、症状が繰り返される内耳の病気のことです。
めまいがなく、耳の聞こえが悪くなるだけの蝸牛型メニエール病というものもあります。
難聴の特徴としては、低域側の音が聞こえづらくなり、水の中にいるかのような聞こえになります。
進行すると高い音も聞こえづらくなり、大きな音に過敏になり音への不快感が大きくなります。また女性のほうが男性より発症者が多いです。
治療の際には、対ストレスの生活指導、職場指導が主に行われます。利尿剤や鎮静剤や向自律神経薬の投与で症状を抑えるようにしていきます。
低い音が聞こえない難聴は言葉の聞き取りが難しくなる
難聴になると言葉の聞こえが悪くなりますが、聞こえなくなる部分で聞こえづらさが違います。
高い音が聞こえづらい難聴は主に言葉の聞き分けが難しくなることが多く、低い音が聞こえづらい難聴は言葉自体の聞こえが悪くなる傾向にあります。
これには言葉の成分が関係しており、高い音は子音、低い音は母音が分布しています。
低い音が聞こえなくなる難聴は、母音が聞こえづらくなるので、言葉全体の音量が小さく聴こえたり、言葉の聞き取り自体が難しくなります。
メニエール病の場合は、低域側から難聴の症状が出ますので、水の中にいるようなこもった声に聞こえ、言葉全体の聞き取りが難しくなります。
メニエール病は聞こえが変動する
メニエール病は聴こえの変動があり、日によって聞こえが違うのも特徴の一つです。
きこえが比較的いいときと、聴こえが悪くて全く聞こえないときの差が大きいのも特徴です。
そして難聴の度合いが悪い時は耳鳴りも多く、音に対する不快感が大きいので、非常につらい日もあります。
きこえが安定しないので、補聴器を使う際にも「先日合わせたのに、もう聞こえづらい、うるさい」となってしまい使わなくなってしまうパターンが多いのも特徴です。
メニエール病は音に対する不快感も大きい
メニエール病は、難聴の中でも、大きな音に対しての不快感が大きくなる病気でもあります。
子供が叫ぶ音、テレビの音、高音の機械音、高音の金属音、スクーターの排気音、車の走行音などが響いて聞こえ、こういった音は苦痛に感じることが増えます。
ですから、音を大きくしないとうまく聞きとれないのに、大きすぎる音には不快感を覚えやすく、なかなか難儀するのもメニエール病での難聴での特徴です。
補聴器の調整には注意が必要なのでここもいちおう頭に入れておくと対処しやすいですね。
メニエール病での難聴で補聴器を選ぶ際のポイント
きこえが悪いのは生活に支障が出てしまう。そうなってくると選択肢に出てくるのが補聴器です。
メニエール病で補聴器を使う際には3つのポイントを理解して購入しましょう。
- ボリューム付きの補聴器を選択する
- 聞こえがいい時と聞こえが悪い時で聴力のデータをとってもらう
- 雑音と、突発的な雑音を抑える機能のある補聴器を選択する
以上の3つのポイントを抑えると補聴器を選択する際に比較的使用しやすい補聴器を選んだり、聞こえに合わせて調整したりできます。
ボリューム付きの補聴器を選択する
メニエール病は聴力変動のある難聴になります。ですから本体側にぽりゅーむの調整機能があるだけでもかなり補聴器としては使いやすくなります。
普段よりも音が不快に感じたら、音量を下げてしまう。聴こえの補助がもっと欲しいと感じるときには音量を大きくするなど自分でコントロールできることが増えることで補聴器を購入した後のトラブルが減ります。
もし現状でボリュームがないものを使っている場合は、リモコンなどの外部から音を調整できるものを購入したほうがいいでしょう。
聞こえがいい時と聞こえが悪い時の聴力のデータをとってもらう
聞こえがいい時と、聴こえが悪い時で耳の聞こえ方が大きく異なることがあります。
過去に調子がいい日は低域が聴こえづらい聴力でしたが、調子が悪い時は低域はもちろん高域まで聞こえづらくなってしまっているパターンがありました。これでは聞こえに差がありすぎて補聴器でも補っていけません。
いつもと聞こえ方が違うなと感じたとき、時間があれば聴力を測定して補聴器のデータを作ってもらうのがいいでしょう。
プログラム切り替えができる機種なら①はいつもの音 ②はすこし調子が悪い時の音 ③すこぶる調子が悪い時の音など工夫して音を作っておくことで、プログラムを変更して本体のボリューム調整機能で音の大きさを合わせることで補聴器の使用はずいぶんと楽になります。
雑音、突発的な雑音を抑える機能のある補聴器を選択する
音が騒がしいと感じてしまうメニエール病では周りの大きな雑音が非常に難敵です。やはりこれはしっかり押さえられる補聴器を選択するのがよろしいかと思います。
特に突発的な雑音を抑える機能は重宝するとのお話をいただくことが多いです。
子どもの叫び声や、紙をめくるくしゃくしゃとした音、水を流した時の音、ドアをばたんと閉めた音こういったものは補聴器を着けているうえではとても大きい音として増幅されてしまいます。こういった音をカットできる補聴器の機能が登場していますので、この機能搭載の補聴器を選んでいただけると、より日々の生活では便利になるようです。すこし高価な補聴器を選択しなければなりませんが、お勧めです。
以上がポイントです。
雑音抑制、突発音抑制が付いているボリューム付き補聴器で、2~3個のプログラムを使いわけながら使用すると便利ということですね。
後はちょっとしたテクニックですが、聴力の時に、不快に感じる音の大きさを測定して補聴器にデータを入れられると、それ以内の音量で増幅するように音の調整ができますから、やってみてください。この検査は不快感が多く耳に負担を感じることが多いですから、無理しないでできる範囲でやってくださいね。
オススメの補聴器
オススメの補聴器はフォナックのボレロV70-Pです。
いわゆるザ・補聴器という印象の見た目ですが、こういったところがおすすめポイントです。
- 幅広い聴力に対応できるボリューム付きの標準耳かけ型
- 雑音を抑える機能が優秀なフォナック製
- オートで環境認識して雑音と聴こえのコントロールをしてくれるオートセンス装備モデル
- アドバンスドクラスであるV70は、突発的な雑音を抑える機能もあり、非常に騒がしい中でも前方の人の声を優先的に聞かせることのできるモードもつくれる
以上が特徴です。少々音量感が大きいので、人によっては使いづらいこともありますのでそこは注意してくださいね。
必要であればリモコンなどを持っていただくとコントロールしやすく、細かな作業もありません。
まとめ
耳鳴りや、聴こえの低下、音に過敏になってしまい日々辛さがあるメニエール病。
メニエール病で補聴器を使うのであれば、補聴器と付き合っていく根気が必要です。
何度も調整が必要であったり、つけていることが不快に感じてしまったりしますが、そこを乗り越えられれば日々の聞こえで困難に見舞われることが減っていきます。
ストレスによって引き起こされる病気でもあるようですから、難聴によって引き起こされるコミュニケーションがうまくいかないというストレスが、補聴器で軽減されればと思います。
補聴器、聴こえの相談はいつでもお受けいたします。
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