補聴器の電池にはメーカーや、大きさが違いがあります。電池はメーカーの違っても中身はほとんど一緒なのでどこのものでも使えますよ!ただ購入時には補聴器の電池サイズに合ったものを購入することだけ注意しましょう。今回は電池の違いを紹介していきますね。
補聴器の電池のメーカーが違うけど大丈夫?
購入した補聴器のもともとついていた電池を使っていたけどその電池が切れてしまった。とり急いで近くの電気屋さんに行ったけど、同じメーカーの電池は探してもなかった。
ソニー・パナソニック・パワーワン・オムロン・シーメンス・レイオバックなどメーカーがいろいろありますね。補聴器の電池は馴染みが無い分心配になることが多いと思います。
パッケージの表記が違うけど、これは使えるのだろうか…と考えてしまったりしていませんか?
補聴器の電池は世界共通の規格に沿った電池を使用しているので、メーカーが異なっても使えます。しかし表記が異なるのは注意が必要です。
補聴器の電池には大きさで表記の違いがあるのと、実は補聴器に使われているのは、ボタン電池とは少し異なるので電池自体種類を間違えると補聴器がうまく使えませんよ!
補聴器で使っている電池は空気電池といいます。
補聴器で使っている電池は空気電池です。一般的に使われるボタン型電池とは少し異なります。
文字通り空気中の酸素に反応して発電する電池です
特徴は
- 安定した1.4Vの電圧を発電できる
- 小さくて軽いけど大容量
- シールをはがすと発電し続ける(発電まで1分くらいかかる)
- 水銀を使わず安全で、資源の無駄が少ない
以上ですね。補聴器は体に接している部分で動作するので、破裂や、発熱の可能性が無い空気電池を使っています。
最初にシールが貼ってあるのは、+側には空気孔があいておりそこから空気を取り込んで、化学反応で電気を生み出すからですね。
容量が減らないように最初は封印してあるのです。
一度はがすと発電し続ける特性があるので、補聴器の電源を切ってもある程度容量は減っていきます。
名称
- 空気電池
- 水銀フリー空気電池
- 補聴器用空気電池
- Zinc Air(Zinc Air Battery)
このような記載であれば使用可能です。
普通のボタン電池は入るけど使えない。
補聴器は空気電池用に設計されています。通常のボタン電池では電圧が違いますし、発電量が安定しないこともあるので、作動しても音に異常があったり、安定しない。または本体に過負荷がかかって故障する可能性があります。過って使わないように注意しましょう。
主要なメーカーについて 実は中身はほぼ一緒。
ソニー・パナソニック・オムロン・シーメンスなど多くのメーカーが販売している空気電池。実は中身は同じメーカーが作っていてパッケージだけが違うのです。
実は大手メーカーが出している空気電池のほとんどは「パワーワン」か「レイオバック」のものをパッケージを替えて販売しているということがほとんどです。日本製の場合は「日本ネクセル」のものをパッケージ替えして売っているのものもありますね。
空気電池自体はどのメーカーを買っても大きな品質差は出ません。もちろん電圧や電流の量や安定性が微妙に違うので音に多少影響は出ます。ただ誤差範囲といっていいでしょう。パワーワン又はレイオバックのものであれば間違いありません。
なお100均などの安い電池は中国製が多いです。品質が一定ではなく使用時間のばらつきや、電圧が足りないため補聴器がうまく動かないなどが考えられますので避けるようにしましょう。
電池の大きさの違いについて
電池には大きさに違いがあり、補聴器の電池サイズに合わせて使用します。
4つの大きさがあり、パッケージはが色分けされています。パッケージのカラーは世界中どこに行っても規格で統一されているので、もし旅行先の違う国で買うときも同じカラーの電池を購入すれば大丈夫ですよ。
電池のサイズ | パッケージカラー |
PR536(10)電池 | 黄色のパッケージ |
PR41(312)電池 | 茶色のパッケージ |
PR48(13) 電池 | オレンジのパッケージ |
PR44(675)電池 | ブルーのパッケージ |
ちなみにメーカーによって名称が違うことがあります。異なった名称になっているものを参考までに掲載しておきますね。
一般名称 | 10 (PR536) | 312(PR41) | 13(PR48) | 675(PR44) |
オーティコン | 10 (PR536S) | 312(PR41) | 13(PR48) | 675(PR44) |
スターキー | SJ10 (PR536S) | SJ312(PR41S) | SJ13(PR48S) | SJ675(PR44S) |
フィリップス | 10AE | 312AE | 13AE | 675AE |
メーカーによってはAEとついたりPR○○Sとついたりしますが内容は同じです。
物によってパワータイプとよばれる電池も過去に出ていましたが、今は性能が良くなってパワー型電池と通常の電池の差は無くなりました。
使用できる時間について
あくまで目安ですが使用時間についての記載をしていきます。
PR536(10)電池 パッケージカラー黄色 5~6日程
PR41(312)電池 パッケージカラー茶色 7~8日程
PR48(13)電池 パッケージカラーオレンジ色 2週間程
PR44(675)電池 パッケージカラー青色 3週間程
ただし使っている補聴器の種類、使用時間、使用している環境によって電池の持ち時間は変わってきます。
空気電池には使用期限がある
空気電池には使用期限があります。期限が過ぎていると、使用期限になったり、発電がうまくいかないことがあります。
パッケージの裏側には使用期限が記載されているので、買い貯めする場合は必ず確認してから購入しましょう。
できればあまり買いだめせず、3か月に一回お店に通うようにしましょう。
空気電池の取り扱いで注意したいこと
空気電池の特性には一癖あってそれによって保管方法や、使用前に注意が必要なんです。
使用前の注意事項
- 空気電池は1分ほどしないと発電しない
- 冷え切ってしまうと発電する力が弱くなる
- 暖房を使い空気中に二酸化炭素が多いと発電しづらい
- 夏場は汗でショートしやすい
電池の特性上酸素が十分に反応するまで発電しません。はがしてから少し待ちましょう。
冷えすぎると電池の発電力が弱くなったり、寿命が短くなります。乾電池は冷蔵庫に入れるといいなんて昔は言いましたが、空気電池は絶対ダメです。
暖房を焚き続けていると二酸化炭素多くなって酸素が減って発電しづらくなります。換気が大事です。
夏場は汗が原因でショートしやすいです。乾いた布で拭いてあげましょう。
保管時の注意事項
- 乾燥ケースに補聴器と一緒に入れない
- じめじめしたところには保管しない
- 一度テープをはがしたら張りなおしたり、他のテープで封をしない
乾燥させてしまうと電池がダメになってしまいます。乾燥ケースに一緒に入れるのはやめましょう。
じめじめしすぎるところで保管すると電池の寿命が短くなります。桐の箱や密閉容器などで保管するのがいいでしょう。管理が難しいと思ったら買いだめし過ぎず都度購入するのがいいでしょう。
一度はがしたら、そのまま使い切ってください。元張ってあったテープを張りなおしたり、別のテープを張ったりすると、剥がす際に粘着面がはがれ落ちて空気孔を埋めてしまう可能性があります。空気孔が埋まると発電できませんので気を付けましょう。
電池チェッカーというのがあります。
画像のような電池チェッカーが販売されておりますので、電池の残量や電池が使えるか気になる場合は使用するのがいいでしょう。
+極を下にしてチェッカーにくっつけると、電池残量がメーターになって表示され確認できます。
電池の処理は販売店、量販店などの持っていてリサイクルしましょう。
空気電池はほとんどが再利用できる電池です。かならず電池リサイクルに出しましょう。
最近は水銀フリーの空気電池になってエコを意識したものになってきました。少しでもリサイクルに参加できるようにしましょう。
使い切っているとはいえショートする可能性はありますので、使用した後はセロハンテープなどで一巻きして絶縁しておきましょう。
まとめ
補聴器の電池のことお分かりいただけましたか?メーカーは関係なく、ほぼ同じ性能なのでどこのものを購入してもいいでしょう。ただあまりに安価なものは品質が低い可能性があるので注意しましょう。
リスニングラボでは電池を1パック500円で販売しています。他の補聴器店より少しお安めで提供していますので、購入をご希望の場合はご来店又はメール連絡をいただき代引き発送又は郵送させていただきます。
最近は電池のいらない充電式補聴器というのも販売されています。電池の交換や保管が面倒、できれば充電式がほしいなあと考えていた方はぜひこちらもお読みになってください。→充電式補聴器について 充電式補聴器の比較
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