GNヒアリング(GNリサウンド)が最新機種のリサウンド・リンクス3D(ReSound LiNX 3D)の充電式に関する情報をリリースしたようです。
9月1日より北米などの主要市場から販売がスタートするようです。日本は少し先になるかもしれませんが充電式補聴器の選択肢が増えますね。
※2017年8月25日時点での情報です。
GNヒアリング(GNリサウンド)とは
GNヒアリング(旧名:GNリサウンド)はデンマークの補聴器メーカーです。
1869年に設立されたGN Store Nordという、ヨーロッパ大陸とアジア大陸を通信ケーブルで繋いだ先駆者として有名な情報通信技術会社を、前身に持つ会社です。
デンマークに本社を、アメリカとデンマークに研究開発センターを構えています。ここでGNリサウンドの歴史をすこし
GNヒアリングの歴史
- 1869年:GN Store Node創業 GN Store Nodeは、日本と最初にビジネスを行ったデンマーク企業です。
- 1972年には世界で初めてヨーロッパ大陸とアジア大陸を通信ケーブルで結びました。
- 1989年:WDRC(ワイド・ダイナミック・レンジ・コンプレッション)開発 適正な音のバランスをとることで自然な聞こえを実現しました。
- 1992年:DFS(デジタルハウリング抑制技術)開発 不快なハウリング音を瞬時に抑制・除去した最初のシステム(DFS)を開発しました。
- 1996年:デジタル補聴器開発 マイクロチップで制御するデジタル補聴器を開発しました。これにより細かな調整が可能になりました。
- 2003年:オープンフィッティング「リサウンド・エア」開発 自分の声がこもらない自然な聞こえを実現し、グッドデザイン金賞を受賞しています。
- 2008年:外マイク耳あな型「ビー・バイ・リサウンド」開発
- 2010年:2.4GHzワイヤレス技術開発 離れた声やテレビの音を補聴器にダイレクトに通信できる技術を開発しました。
- 2014年:スマート補聴器 iPhone、iPad、iPod touchの音声や設定をダイレクトに通信できる補聴器が誕生しました。
歴史が長く、革新なアイディア生み出した技術力の高さと通信に強いメーカーということもあって補聴器も通信技術の高い補聴器が特徴です。
最新機種のリサウンドリンクス3Dに充電式が登場する
2017年になって、スイスのフォナック、ドイツのシーメンスをはじめとした主要メーカーがリチウムイオン充電池を利用した充電補聴器を販売してから充電式補聴器の販売数は、市場のニーズに沿っていたため販売数が伸びてきています。
市場動向がはっきりした今、元祖充電式補聴器の販売メーカー「GNヒアリング(旧名:GNリサウンド)」が重い腰を上げて充電補聴器の市場に参入するようです。
実はGNリサウンドとして約10年前に充電式補聴器を発表しているのですが、その時は電池の性能が低くあまりうまくいかなかったのですが、ここにきて発売が決まったのはベルトーンが関係していると考えられます。
ベルトーンはGNリサウンドのソフトウェアを担当しており関係が深いメーカーです。ベルトーンでは充電式補聴器が2017年になってから発売されています。
今回のリリーㇲを見る限りでもベルトーンと同様の「Zパワーシステム」を利用した充電式補聴器のようです。
今回のリリースで充電式補聴器に対応する補聴器は最新機種のリサウンドリンクス3Dです。
充電システムZパワーとは
銀亜鉛二次電池を利用した充電システムです。従来の電池ロッカーを専用の充電池ロッカーに交換して銀亜鉛電池をセットするだけで簡単に充電補聴器として利用できる画期的なシステムです。今のところベルトーンのレジェンド63DW-RとユニトロンのMoxi Fit-Rで採用されています。
Zパワーは充電回数が400回(中途充電でもカウントされる)、充電時間が6時間で、フル充電で24時間使用可能 充電池は安価で交換が簡単なのが特徴ですね。
従来の設計を見直すことなく、電池ロッカーのみの交換で充電補聴器化できるZパワーは今後いろいろなメーカーで取り入れられることが予想されます。(Zパワーの公式サイトより確認できます。)
リサウンドリンクス3Dが充電式になって期待されること
リサウンドリンクス3Dはスマート補聴器と呼ばれていて、性能、デザイン、コントロールのしやすさなどスマートな取り扱いのしやすさが特徴です。
リサウンドリンクス3Dは外部通信機能が特に強くて、スマホとの連携、外部のテレビなどの接続がお手軽で便利なんですよね。
一般的な補聴器はスマホとつないだり、テレビに接続して音声を聞きたいと思ったときに、首掛けタイプの中継機とリンクさせる機器が必要でした。
リサウンドの補聴器は中継器なしで、リンクさせる機器やスマホに接続できるのです。
スマートフォンとは直接連携することで、音楽の再生、コントロールアプリでの補聴器のコントロール、補聴器の紛失時にはスマホで位置確認ができます。
第5世代2.4Ghz通信を補聴器に用いているので、テレビリンクなどの機器に直接接続して、音質劣化の少ない状態で視聴も可能です。
充電式になれば弱点が克服される
リサウンドリンクス3Dをはじめ、スマホや外部機器に中継機なしで直接接続できる補聴器は、電池の消耗が非常に激しく、空気電池が1日で消耗することもザラで電池のコストが大幅にかかる点が弱点でした。
しかしZパワ―の充電式となれば、1日一回充電しても、約1年に1回の充電池の使用回数上限に達した場合の交換のみで済みます。(1個約1万円ほどで交換)
これは非常にありがたく、補聴器活用の幅が広がることが予感されます。
日本の販売はまだに未定。続報を待ちましょう。
日本での販売はまだアナウンスがないですが、概ね日本市場は、半年ほど遅れて発表する傾向にあるので来年初めほどになるような気がしています。
GNヒアリングが充電式補聴器に参入するとなると非常に選択が広がるので大いに期待して発売を待ちましょう。
以上速報でした!