イヤホンとヘッドホンで難聴にならないためにしてほしいことが理解してほしいことがあります。
イヤホンやヘッドホンによる難聴は、時間と音量が原因で発症してしまいますが、正しくイヤホンやヘッドホンを使用する分にはリスクは小さいんです。
今回は大切な耳を守るためにイヤホンやヘッドホンで起こる難聴の防ぎ方について詳しく解説していきます。
最近メディアなどで頻繁にイヤホンでの難聴についての警告を見かけることが増えてきていませんか?
街中ではイヤホンやヘッドホンを使って音楽プレイヤーやスマホで音楽を聴く人が非常に増えましたが、それに伴って聴力が低下してしまうという人が見受けられるようになってきたので、話題になっているというわけです。
しかし趣味で音楽を聴いている方にとって音楽はなくてはならない存在ですよね。
普通に補聴器を使っている分には
このサイトでは、イヤホン難聴をなるべく避けられるような手立てを紹介していきます。
まずそもそもイヤホンやヘッドホンが耳に与える影響について説明していきましょう。
イヤホンやヘッドホンは正しく使えば問題ない
イヤホン難聴やヘッドホン難聴、スマホ難聴など音楽を聴くことで難聴になってしまうということを、センセーショナルに取り扱っているメディアが非常に増えました。
たしかに音を集中的に聞くことができ、必要なだけ音量を大きくすることができるので、没入感が大きく使いすぎてしまいます。
しかしイヤホンやヘッドホンなどで音楽を聴くこと自体には何ら問題はありません。
難聴になってしまうのは、聴力がどのようなものかを知らずに音楽を聴いていると、難聴になる可能性があるのです。
聴力は消しゴムのようなもの
聴力は消しゴムで表現すると想像しやすいと思うのですが、消しゴムは使えば使うほど削れて小さくなります。
また大きな力でこすると壊れてしまったりしますね。
聴力も使えば使うほど消耗し聞こえにくくなっていき、また大きなエネルギーの音を聞けば、神経や細胞に影響を与えてしまうということです。
個人差はあれど、誰しもが加齢するにつれて聴力は衰えていくものと思い、どのように使うのか考えていく必要があるでしょう。
ここからはイヤホン難聴やヘッドホン難聴について説明していきます。
イヤホン難聴やヘッドホン難聴について
イヤホン難聴やヘッドホン難聴は、音のエネルギーで耳の奥の神経が傷ついたり、消耗して音が聞こえにくくなる難聴です。
すぐに異変が出てくる人もいれば、ゆっくりと年月をかけて難聴の症状が出る場合もあるんですよ。
個人差はありますが、どのような違和感を感じるかを知っておくことで早期の発見につながりますので少し紹介していきますね。
耳に感じる異変
- 音がこもったり、遠くに聞こえる
- 耳鳴り
- 耳が詰まっている感じ
- めまい
このような症状がでるようになったら要注意です。
イヤホンやヘッドホンでの難聴は音が全体的に小さく聞こえ、音が遠くにある感じや水の中にいるようなこもった感じなどを覚えます。
実はライブハウスやコンサートに行った後に感じるこもっている感じや、耳鳴りはヘッドホン難聴などと同じ症状なんです。
もしもささやき声がきこえないとか少し離れたところで声かけられると聞こえづらいなど、聞こえの異常や耳鳴りが続くなど異変があれば耳鼻科や専門の病院でなるべく早く受診しましょう。
それではイヤホンやヘッドホンを使うと難聴になる基準があるのでその説明をしますね。
イヤホン難聴になる基準
これはヘッドホン、イヤホン、マイクなどで有名な音響メーカーの「SHURE(シュア)」が提示している基準ですが紹介していきますね。
アメリカの労働安全衛生庁が定めたガイドラインの目安を書き出してみました。
- 90dBspl 8時間
- 95dBspl 4時間
- 100dBspl 2時間
- 105dBspl 1時間
- 110dBspl 30分
- 115dBspl 15分
- 120dBspl 耳を傷めるので回避すること
このようになっていて、音量が大きくなるとドンドン短い時間で聴力に異常をきたし、難聴になる可能性が高まります。
身近な音に表すなら90dBの音は、カラオケ店内や騒々しい工場での音、犬の吠える声と同じ音量です。
また、100dBの音は、鉄道ガード下にいる時と同じで、2時間聞くと難聴になるほどリスクがたかまるんですね。
大音量で音楽を流すクラブや音楽ライブでは、一時的な耳鳴りや難聴になる人がいるような大きな音のこともありますから、短い時間で難聴になるリスクは高くなっていくので音量と時間というのは十分に注意していく必要があるでしょう。
イヤホンやヘッドホンが悪いわけでもないし、音楽好きのあなたにとっては聞かないことがいいわけでもないですよね。
正しく機器を扱って音楽鑑賞することが最も大切なことだと思いませんか?
つぎではすこしでもリスクが減るように、イヤホンやヘッドホンで難聴にならない方法をご紹介しますね。
イヤホン難聴・ヘッドホン難聴を避ける方法
イヤホン難聴、ヘッドホン難聴を避けるために理解してほしいことを紹介していきましょう。
少しでもリスクが減る方法を実現していただき、楽しく音楽を聴いてもらえたらと思います。
ボリュームを下げる努力をする
まず再生音量をやれる範囲で下げましょう。
小さい音量から上げていって、外の音がうっすら聞こえるまたは、その音量からすこし上げたくらいで使用することがいいでしょう。
すぐにできるカンタンな方法です。すこしのあいだ物足りなさを我慢する必要はありますが、慣れてくると小音量でも十分になってきます。
イヤホンやヘッドホンの遮音性を高める
音を遮断する性能のことを遮音性といいます。
イヤホンならば、カナルタイプという耳あなを埋められるようにシリコンの耳栓がついているものを、ヘッドホンでは、耳全体を覆うような形状のアラウンドイヤータイプヘッドホンを利用すると遮音性を確保しやすくなるんです。
遮音性を高めると周りの雑音を抑えやすくするので、内部の音量が小さくてもしっかり聞こえるようになり、結果的に全体の音量を抑えられるようになるでしょう。
イヤホンや、DAPの音質を良くする
イヤホンやオーディオプレイヤーなどの再生機器の音質を向上させるのもオススメできますね。
音質の向上を行うことで、音のこもっている感じやはっきり聞こえない症状が改善されて、聞きやすさが向上します。
聞こえづらさが音量の増加に関係していることもあるので、聴きやすい音にしてあげるのもいいですね。
長時間の音楽鑑賞避け、必ず休憩をとる
長時間の試聴を行うことで難聴のリスクが高まります。
大きくない音だからと油断せず、連続で長時間の音楽鑑賞は避けましょう。
音楽を聞いたら、休憩時間を取りましょう。
一時間聴いたら、20分程度でもいいので耳を休めることですね。
また聞いた時間の倍の休養の時間を設けることがおすすめですね。
慢性的な使用を避けて、休耳日を作る
慢性的な使用も、音量が大きくなることの助長になってしまいます。耳を休める日をつくりリセットすることも大切です。
慢性的な使用は鼓膜が引っ込む現象が起きて、聴力が一時的に悪くなるともありますね。(鼓膜がペコペコなる、耳の聞こえが少し悪くなる)
MCLを測ってもらう
MCLは、音を快適に感じる音量のことです。
これを聴力測定で測ってもらうと自分が普段どれくらいの音量でが気持ちよく音楽を聴いているのかの目安になります。
MCLが高い人ほど、長時間の音楽鑑賞をしないようにコントロールすることを心がけるのがいいでしょう。
病院や補聴器専門店などで測ってもらうこともできるので伺ってみるのがいいですね
難聴を防ぐためのイヤホンを紹介
実際にすこし高価なイヤホンは遮音性をしっかり確保して高音質にすることでリスクを減らすことができます。
音楽好きにとって聞くということは大切なことですが、イヤホンなどには気を使ってない人がほとんどなんです。
できれば耳栓を用いるカナルイヤホン(インイヤーイヤホンとも)というものを使うのがいいでしょう。
遮音性の高いイヤホンで有名なところは、SHURE(シュア)のSE215SPEというイヤホンです。
街で見かけたことのある人もいるのではないでしょうか。
あらゆる人間の耳の形状を考慮した本体デザインですっぽりはめまるのでたいていの人はこのモデルがオススメです。
他にも高い遮音性を誇るメーカーではWestone(ウェストン)などもいいですね。
また難聴を防ぐには、ノイズキャンセリング機能を搭載したイヤホンやヘッドホンを使うのもいいでしょう。
みなさんも一度は聞いたことがあるSony(ソニー)であったり、Bose(ボーズ)などのものがオススメです。
究極はオーダーメイドイヤホン
遮音性を取るうえでもっとも効果的だと考えられるのが、オーダーメイドのイヤホンである「カスタムIEM」ですね。
元々はミュージシャンがステージ上で、耳を保護しながら演奏を確認するために使用していたものですが、最近では一般の方にも購入していただけるようになったようです。
大変高価ですが耳に合わせて作るオーダーメイドなので、遮音性はピカイチですし、耳から外れたりせずなおかつ音質もプロ仕様の高音質です。
おまけにデザインも自分で選ぶことができるのであなただけのイヤホンになりますよ。
耳を保護するのにはうってつけのイヤホンですので、是非調べてみてください。
まとめ
イヤホン難聴・ヘッドホン難聴は、イヤホンやヘッドホンを正しく使い、気遣いがあればリスクを下げることができます。
また耳の聞こえづらさや、耳鳴りなどを感じたら病院に行ってくださいね。
音楽が好きだからこそ、失ってからの後悔がないように理解をして、未来の自分のために今から耳を守る行動をしていただければと思います。
また耳の聞こえが低下し、治療ができなかった場合は、補聴器を装用して聞こえを補っていきます。
補聴器は、基本治療できないケースや治療したけれども難聴が残ってしまったときに選ぶ、最終手段です。
その時にはご相談にお乗りいたしますので、リスニングラボにお立ち寄りください。