突発性難聴で使う補聴器ならクロス補聴器が効果的です。クロス補聴器は突発性難聴で補聴器の効果がなかった場合にも使用できる補聴器で、聞こえの範囲を広げることで、生活上の不便を減らすことができます。
片耳が全く聞こえなくてあきらめていた人もこの記事で是非クロス補聴器のことを知ってください
突発性難聴について
突発性難聴はその名の通り、朝起きたら片耳が聞こえない、作業中突然耳が聞こえにくくなるなど、なんの前触れもなく耳が聞こえなくなってしまう急性感音難聴です。
症状の重い難聴を引き起こすので、全く聞こえないという状態に陥る可能性も非常に高く、年齢関係なく発症する可能性があります。
2001年の調査では、受療患者数が推定35,000人でしたが、2014年では40,000人に急増しています。人口100万人あたりでは275人が発症、治療していることになります
タレント、アーティストの発症例も多く、一般的にも広く知られている難聴です。
突発性難聴の症状について
突発性難聴の症状はこのようなものがあります。
- 高度難聴を引き起こし、突然聞こえが悪くなる
- 耳の閉塞感(耳がつまっている感覚)
- 平衡感覚が狂ってしまう(めまいやふらつく)
- ザーザー、ピーピーなど様々な耳鳴り
- 吐き気(症状がひどい場合)
1.の症状と2~5いずれかの症状があると突発性難聴の疑いがありますので、異変を感じたら早急に耳鼻科で診察を受けることをお勧めいたします。
突然音が極端に小さくこもって聞こえるまたは、全く音が聞こえなくなります。耳鳴りが前触れとしておこることもあります。片耳だけの発症例が多いのですが、まれに両耳とも発症することがあります。
現状で考えられている突発性難聴の原因
- ウイルス感染
- ストレス
- 血液循環
この3つが今現在考えられている突発性難聴の主な原因です。内耳に異常をきたす突発性難聴はこれらを考慮した治療法を行います。
まだはっきりとした原因が解明されていないため、その他の原因では体の硬直やこり、頭部の骨や顎関節の異常、聴神経周辺の腫瘍、内臓疾患の影響など多くことが関連していることが考えられます。
治療と費用について
突発性難聴は約48時間以内に適切な治療を開始できれば治療による聴力改善の可能性が高いです。
1週間を超えると、治療をしても改善が困難な場合が多くなってきます。また1か月あるいはそれ以上経過していると、きわめて治療は困難となります。
治療は入院または外来通院によるステロイド剤の点滴が提案されます。ほか、血流や代謝を良くする薬や、ビタミン剤の処方も行われます。
一般的な費用は検査のほか、点滴や薬代などが必要となります。基本的には、公的医療保険適用であるため、通院の場合は1~2万円程度ですが、入院の場合は設備や食事の費用がかかりますので10万円を超えることがあります。
※簡略に治療や費用に関して説明しておりますが、治療に関しては医療機関が行うものですので、詳しくはかかりつけの医院にてお伺いください。
突発性難聴は耳鼻科での治療が最優先。改善が無い場合に補聴器を使用する。
突発性難聴は、治療によって改善する可能性のある難聴ですからまず耳鼻科など専門の病院での治療をすることが優先です。
完治率は約3分の1程度で、軽い難聴やめまい、耳鳴りなどの症状が残こるものの改善があるのが3分の1、残りの3分の1は改善がないとのことです。
治療が終了し、難聴が回復しない場合に限り補聴器を使用して生活における不便を減らしていくようにしていきます。
治療中での補聴器の装用は禁忌事項となっており、行わないことになっています。必ず治療が終了してから補聴器をお試しください。
難聴になって困ること
- 難聴側に立たれると声が聞こえない
- 声をかけられても気がつかない。気がついても方向がわからない
- 会話を聞き逃しをしてしまう
- 騒がしい場所だとうまく話を聞き取れない
- 複数人で会話するのが苦手になる
- 集中していないと会話が聞き取れない
片耳のみ難聴になってしまうことが多い突発性難聴は、こういった不便さを難聴になると感じると思います。
静かな場所や、1対1の会話は問題ないけど、騒がしいところや複数人で話すとうまくいかないことが多いですね。
聞こえない側から話しかける聞こえないことが多いので、無視しているつもりはないのに無視しているように勘違いされることもあるそうです。
少しでも不便さを解消するには補聴器を使うのがいいでしょう。
突発性難聴での補聴器について
突発性難聴は高度以上の症状が重い感音難聴を片耳のみ引き起こすことがほとんどになります。感音難聴は耳の奥の神経に異常があって音を感じられなくなる難聴であるため症状が重いと、補聴器での改善も難易度が高くなります。
治療によって軽中度くらいまで難聴が回復すれば通常の補聴器で改善の見込みがあります。
片耳のみ重い難聴になってしまった場合は、補聴器にとってはあまり得意でないケースで、補聴器によって大きくなった音は頭蓋骨を伝って反対の耳に聞こえてしまい、以上のない耳が聞こえづらくなってしまったり、音の方向感が余計判断しづらくなったりします。
この場合は片耳難聴用の特殊な補聴器のクロス補聴器を使って聞こえの改善を図ります。
突発性難聴に効果的な【クロス補聴器】について
突発性難聴で片耳が全く聞こえないという状態になってしまうと、通常の補聴器では効果が見込めません。
そこで「クロス補聴器」という特殊な補聴器を利用してきこえを改善する方法があります。
クロス補聴器の仕組みは、聞こえない耳にはクロス送信機を装着し、聴こえない側の音や会話をマイクで集音し、聴こえる耳に装着した補聴器に電波で送信し再生します。
よく聴こえる耳で聴こえない耳側の音を聞いて補う仕組みになっていますので、全く聞こえない耳でもほとんどの人で補聴効果が出やすいのが特徴です。(個人差があります。)
突発性難聴の場合は、以前の両耳での聞こえのイメージがあるので、、補聴器を利用した聞こえに慣れるまで時間がかかることが多いですね。
100%取り戻すことは難しいですが、それに近づくように根気よく使用し、聞き分けの訓練をしてくことが大切になります。
詳しいクロス補聴器のことはこちらからご覧ください。→片耳難聴に効果のあるクロス補聴器について
クロス補聴器は2つの形状から選択できる
クロス補聴器は「耳かけ型」と「耳あな型」で選択できるようになっています。片耳のみの難聴の場合は基本的に耳かけ型を利用します。
片耳に軽度の難聴で、片耳が重度にような例であれば、耳あな型を利用して両耳を補うようにしていきます。
形状に関しては聴力の程度や、使用用途に合わせて選択していきますので、お店で相談した際に伺うといいでしょう。
クロス補聴器が存在するメーカー
クロス補聴器がラインナップにある補聴器メーカーは以下の3メーカーです。
- フォナック(Phonak)スイスのメーカー
- シーメンス・シグニア(Signia)ドイツのメーカー
- ワイデックス(Widex)スウェーデンのメーカー
この3ブランドが主なクロス補聴器取扱メーカーです。
この中でもフォナックがクロス補聴器のオススメメーカーです。
クロス補聴器の価格に関して
クロス補聴器を使用するには必ず「補聴器」と「送信機」のセットで購入する必要あります。
「補聴器」と「クロス送信機」で値段が異なりますので簡単に説明いたします。
よく聞こえる耳に使用する「補聴器」
クロス補聴器に対応できる補聴器は値段が概ね15万円~50万円までの物が存在ます。
通信機能が必要になるので、耳あな型を選ぶ場合は小さすぎる形状では使用できません。
補聴器の値段は、最上位クラス(45~50万円前後)・高級クラス(35万円前後)・標準クラス(25万円前後)・入門クラス(13~18万円)の4段階に分かれていることがほとんどです。
価格が高くなるほど騒がしい場所での会話が楽にできるようになり、補聴器を付けていて快適に使える機能が増えます。
機能の特徴はメーカーごとに異なりますので、取扱店で伺うのがいいでしょう。
聞こえない耳に使用する「クロス送信機」
クロス送信機は概ね9万円~10万円前後の価格で購入できます。
基本的には、耳かけ型ですが、フォナックなどの一部メーカーでは耳あな型も選択できます。
グレードが異なるものはありませんが、補聴器のモデルの違いで対応するクロス送信機のモデルが異なり,値段の差があります。
購入例
今回はお勧めのメーカーであるフォナックを例にとって紹介していきます。
小さくて目立たないものそして低価格で組み合わせた場合は、フォナック オーデオB30-312(補聴器)とフォナッククロスB-312(クロス送信機)の組み合わせですね。
オーデオB30-312は180,000円(非課税)+フォナッククロスB-312は95,000円(税抜き)ですので、合計金額は275,000円+クロスの消費税でクロス補聴器は用意できますよ。
クロス補聴器の詳しい値段に関してはこちらの記事で掲載しています。→片耳難聴(一側聾)に効果のある補聴器 クロス補聴器の機能や種類そして値段について。
クロス補聴器のことならばリスニングラボにお任せください。
クロス補聴器の購入を検討している方は、リスニングラボにお任せください。数多くのクロス補聴器の実践例があり、クロス補聴器には自信があります。
すぐに購入はしなくても結構です。レンタルから初めて自分に合った補聴器なのかを判断して、購入してください。ぜひとも一度ご相談ください。