「補聴器の購入に介護保険は使えるの?」
補聴器の購入を考えたとき、このような疑問をお持ちになる方は少なくありません。
結論からお伝えすると、補聴器は介護保険の給付対象ではありません。
「それなら全額自己負担なの?」と不安になるかもしれませんが、ご安心ください。補聴器の購入費用を軽減できる公的な制度はいくつかあります。
こんにちは、秋葉原補聴器リスニングラボのハヤシです。認定補聴器技能者として、毎日多くのお客さまの「聞こえ」のお悩みに向き合っています。その中でも、「補聴器は高額だけど、利用できる制度はありますか?」というご相談は、特によくいただきます。
この記事では、2025年(令和7年)時点の情報をもとに、補聴器の購入時に利用できる主な3つの制度について、わかりやすく解説します。
介護保険が対象外となる理由から、利用できる制度の条件や申請の流れまで、順を追ってご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
たろうくん「補聴器が必要かもしれないって言われたんだけど…😥 補聴器って高いイメージがあるし、介護保険が使えるのかな?💦
みみちゃん気になるよね😊 実は、補聴器は原則として介護保険の対象外なんだ。でも、条件によって、補聴器の購入費用をサポートしてくれる制度もあるよ💡
たろうくんそうなんだ😳 補助制度があるなら知りたいな!でも、自分が対象になるのかわからないし、知らずに損をするのは嫌だよ…😣
みみちゃん大丈夫😊✨ 補聴器には障害者総合支援法による補装具費支給制度や、医療費控除、自治体独自の助成制度など、利用できる制度がある場合もあるよ💡 まずは制度を確認して、補聴器専門店やお住まいの自治体に相談してみようね🌸

補聴器が介護保険の対象外になる理由

介護保険で給付や貸与の対象となるのは、要介護者の日常生活を支えるための福祉用具です。たとえば、介護ベッドや車いす、歩行器、手すりなど、介護や移動をサポートする用具が対象となります。
一方、補聴器は難聴を補うための管理医療機器(クラスⅡ)として位置づけられており、介護保険の福祉用具には含まれていません。
厚生労働省では、介護保険の福祉用具について、次のような考え方を示しています。
- 要介護者等が日常生活を送るうえで必要な介護用具であること
- 治療を目的とするものではなく、在宅での日常生活を支援するものであること
補聴器は福祉用具の給付・貸与対象には含まれていないため、介護認定を受けている方でも、介護保険で購入費用の補助を受けることはできません。
「介護保険は使えないのか……」と残念に感じる方も多いのですが、ご安心ください。補聴器の購入費用を軽減できる制度は、介護保険以外にもあります。利用できる制度は、聴力の程度やお住まいの自治体、所得などによって異なりますので、ここから一つずつご紹介していきます。

費用負担を軽くする3つの制度
| 制度名 | 主な対象者 | 補助の内容 |
|---|---|---|
| ① 障害者総合支援法(補装具費支給制度) | 身体障害者手帳(聴覚障害)をお持ちの方 | 購入費用の自己負担は原則1割(所得に応じて異なる) |
| ② 自治体独自の補聴器購入費助成制度 | 手帳をお持ちでない高齢者など(自治体の要件あり) | 数万円程度の助成(自治体により異なる) |
| ③ 医療費控除 | 一定の条件を満たし、補聴器相談医の診療情報提供書などがある方 | 確定申告により税負担が軽減される場合がある |
「自分はどの制度を利用できるの?」 と迷われる方も多いのではないでしょうか。利用できる制度は、聴力の程度や身体障害者手帳の有無、お住まいの自治体、所得状況などによって異なります。
ここからは、それぞれの制度について、対象となる方や利用条件、申請方法をわかりやすくご紹介します。
① 障害者総合支援法による補装具費支給制度

最も手厚い公的サポートが、障害者総合支援法による補装具費支給制度です。身体障害者手帳(聴覚障害)の交付を受けている方が対象となり、補聴器の購入費用は原則として自己負担1割で利用できます(所得に応じて負担上限が設けられています)。
補聴器は決して安い買い物ではないため、この制度を利用することで費用負担を大きく軽減できる場合があります。当店でも、この制度を利用して補聴器を購入された方がたくさんいらっしゃいます。「こんな制度があるなんて知らなかった」と驚かれる方も少なくありません。
しかし、この制度を利用するには、身体障害者手帳(聴覚障害)の交付対象となることが条件です。そのため、まずは耳鼻咽喉科を受診し、医師の診断や必要書類(意見書)の作成など、所定の手続きを進める必要があります。
対象となる聴覚障害等級
聴覚障害の等級は以下のとおりです。6級から2級まで4段階あり、等級によって支給される補聴器の種類が変わります。
| 等級 | 認定基準の目安 |
|---|---|
| 2級 | 両耳の聴力レベルが100dB以上のもの |
| 3級 | 両耳の聴力レベルが90dB以上のもの |
| 4級 | ①両耳の聴力レベルが80dB以上のもの ②両耳による普通話声の最良の語音明瞭度が50%以下のもの |
| 6級 | ①両耳の聴力レベルが70dB以上のもの ②一側耳の聴力レベルが90dB以上、他側耳の聴力レベルが50dB以上のもの |
※上記は一般的な目安です。実際の認定は身体障害者福祉法の基準に基づき、医師の診断や判定によって決定されます。
支給基準額(令和6年4月改定版)
2024年4月の制度改正により、補聴器の支給基準額が引き上げられました。
補装具費支給制度では、この基準額をもとに補助額が決まります。利用者の自己負担は原則1割ですが、基準額を超える価格の補聴器を選んだ場合は、超えた分(差額)は自己負担となります。
| 補聴器の種類 | 基準額(令和6年4月〜) |
|---|---|
| 高度難聴用 耳かけ型 | 46,400円 |
| 重度難聴用 耳かけ型 | 71,200円 |
| 高度難聴用 ポケット型 | 44,000円 |
| 重度難聴用 ポケット型 | 59,000円 |
| イヤーモールド | 9,500円 |
障害者手帳の申請の流れ
障害者手帳の申請は、お住まいの市役所の障害福祉課でおこないます。障害者手帳の申請の流れは、以下のとおりです。
お住まいの市役所の障害福祉課で「身体障害者診断書・意見書」をうけとります。また、市役所のホームページから、申請書をダウンロードできる場合もあります。
障害福祉課で指定を受けた耳鼻咽喉科を受診します。どこの病院でも診断書が作成できるわけではなく、指定された耳鼻科医である必要がありますのでご注意ください。
市役所の障害福祉課で、申請を行います。以下のような書類が必要になる場合もあるので、確認しておくといいですね。
- 身体障害者診断書・意見書
- 交付申請書
- 本人写真
- 印鑑
- マイナンバーカード(お持ちの方)
申請が通ると約1~2か月ほどで、障害者手帳が交付されます。交付の決定は文書で届くので、届いた書類と印鑑をもって、市役所障害福祉課で障害者手帳を受け取りましょう。
以上のような手続きで、障害者手帳が交付されます。障害者総合支援法による補助金の申請には、障害者手帳が必須となりますので、ご注意ください。
補聴器の補助金申請のながれ(障害者手帳をお持ちの方)
障害者手帳を受け取りましたら、補助金の申請をおこないましょう。手順は以下の通りです。
市役所の障害福祉課で、申請書を受け取ります。障害者手帳と印鑑を持参しましょう。
障害福祉課で指定を受けた耳鼻咽喉科を受診し、医師に「補装具交付意見書」を記入してもらいます。
補聴器店へ向かい、申請時に提出する補聴器の見積書を作成してもらいましょう。見積書の作成は、福祉用補聴器の取扱いがある店舗に限られますので、事前に確認しておくといいですね。
書類がそろったら、市役所障害福祉課へ提出します。下記の書類をお持ちください。
- 補聴器支給申請書
- 補装具交付意見書
- 補聴器の見積書
- 障害者手帳
- 印鑑
支給が決定するまで約1か月かかります。
審査に通過すると、支給決定のお知らせと補聴器支給券がご自宅に届きます。
届いた支給券と印鑑をもって、補聴器販売店へお越しください。補聴器と支給券は引き換えになります。
② 自治体独自の補聴器購入費助成制度

「身体障害者手帳の対象にはならないけれど、聞こえにくさで日常生活に不便を感じている……」そんな方にぜひ知っていただきたいのが、自治体独自の補聴器購入費助成制度です。
この制度は、国が実施しているものではなく、都道府県や市区町村が独自に設けている制度です。そのため、助成の対象者や助成額、申請条件は自治体ごとに大きく異なります。
「自分の住んでいる自治体にも制度はあるのかな?」と思われた方は、一度お住まいの市区町村のホームページや福祉担当窓口で確認してみることをおすすめします。
自治体助成の主な要件(一般的な例)
自治体によって制度の内容は異なりますが、対象となる条件には次のようなものが多く見られます。
| 要件項目 | 内容(一般例) |
|---|---|
| 対象年齢 | 65歳以上または70歳以上(自治体によって異なる) |
| 居住条件 | 当該市区町村に住民登録があること |
| 障害者手帳 | 聴覚障害の身体障害者手帳をお持ちでない方(手帳取得者は障害者総合支援法の対象となるため、助成対象外となる場合があります) |
| 医師の診断 | 耳鼻咽喉科医などによる「補聴器が必要」との診断があること |
| 所得要件 | 住民税非課税世帯/所得制限を設けていない自治体も |
| 利用条件 | 過去に同制度を利用していないこと、または一定期間経過後であること |
※上記はあくまで一般的な例です。実際の対象要件や助成内容は自治体ごとに異なります。
たとえば、2025年時点では、東京都内でも千代田区・中央区・墨田区・江東区・大田区・葛飾区・中野区など、多くの自治体で高齢者向けの補聴器購入費助成制度が実施されています。しかし、対象年齢や助成額、申請方法は自治体によって異なります。
制度の内容は新設・改正・終了されることがありますので、申請前にはお住まいの自治体のホームページや福祉担当窓口で最新情報をご確認ください。
③ 医療費控除の申請

「障害者総合支援法の対象外」「自治体の助成制度も利用できない」という方でも、医療費控除を利用できる場合があります。
2018年からは、一定の条件を満たした補聴器の購入費用について、医療費控除の対象となりました。確定申告を行うことで、所得税の還付や住民税の軽減につながる場合があります。しかし、補聴器を購入すれば誰でも医療費控除を受けられるわけではありません。
制度を利用するには、補聴器相談医を受診し、「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」を取得することなど、所定の要件を満たす必要があります。
「自分は対象になるのかな?」という方は、補聴器を購入する前に、耳鼻咽喉科や補聴器専門店へ相談しておくと安心です。
医療費控除を受けるための流れ
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会が認定した「補聴器相談医」を受診し、補聴器が必要かどうか診察を受けます。
医療費控除を受けるためには、この診療情報提供書が必要です。補聴器相談医に作成してもらいましょう。
診療情報提供書を持参し、認定補聴器技能者の在籍する補聴器店で、補聴器を購入します。購入時には領収書を必ず受け取って保管してください。
補聴器を購入した年の確定申告で医療費控除を申請します。診療情報提供書の写しや領収書は、税務署から提示を求められる場合があるため、大切に保管しておきましょう。
医療費控除の主な条件
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 必要書類 | 「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」を取得すること |
| 診察 | 補聴器相談医(耳鼻咽喉科医)の診察を受けること |
| 購入 | 診療情報提供書に基づいて補聴器を購入すること |
| 医療費 | 年間の医療費が10万円、または総所得金額等の5%のいずれか少ない方を超えること |
この制度は、補助金が支給される制度ではありません。確定申告を行うことで、所得税の還付や住民税の軽減につながる場合がある制度です。そのため、補聴器以外にも医療費の支出が多かった年は、医療費控除を利用できる可能性があります。
制度の適用条件や申告方法について不明な点がありましたら、お気軽に店頭スタッフまでご相談ください。
補聴器選びと申請、まるごとお任せください

3つの制度をご紹介しましたが、「自分はどの制度を利用できるの?」と迷われた方も多いのではないでしょうか。実際に店頭でも、このようなご相談をよくいただきます。制度ごとに対象者や申請先、必要書類が異なるため、初めての方が戸惑うのは当然です。
秋葉原補聴器リスニングラボでは、障害者総合支援法による補装具費支給制度の対応店として、制度のご案内や申請手続きの流れについて丁寧にサポートしています。また、自治体の補聴器購入費助成制度や、医療費控除を利用する際に必要な「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」の取得方法についてもご案内しています。
「自分がどの制度の対象になるかわからない」という方も、お気軽にご相談ください。一人ひとりの状況に合わせて、利用できる制度をご案内いたします。
秋葉原補聴器リスニングラボ
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「補聴器を買う前に」知っておきたいこと
助成制度を利用する場合は、補聴器を購入する前に申請が必要となるケースがほとんどです。
「購入してから申請すれば大丈夫」と思って先に購入してしまうと、助成の対象外になってしまう場合もあります。制度を利用する際は、申請のタイミングや手順を事前に確認することが大切です。
また、補聴器は「価格」だけで選ぶものではありません。聴力や耳の形、ライフスタイル、聞こえにくさを感じる場面によって、適した機種や調整方法は一人ひとり異なります。

よくある質問(FAQ)
Q1. 補聴器は介護保険で購入できませんか?
現時点では、補聴器は介護保険の給付対象ではありません。介護保険で対象となるのは、車いすや介護ベッドなどの日常生活を支える福祉用具です。補聴器は対象品目に含まれていないため、介護保険で購入費用の補助を受けることはできません。
費用負担を軽減したい場合は、障害者総合支援法による補装具費支給制度、自治体独自の補聴器購入費助成制度、医療費控除の利用を検討してみましょう。
Q2. 障害者手帳がなくても補聴器の補助は受けられますか?
はい、身体障害者手帳がなくても利用できる制度があります。たとえば、自治体が独自に実施している補聴器購入費助成制度や、一定の条件を満たした場合に利用できる医療費控除です。
自治体の助成制度は、対象年齢や所得要件などが自治体ごとに異なります。また、医療費控除を利用するには、補聴器相談医が作成する「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」など、所定の要件を満たす必要があります。まずは、お住まいの市区町村に助成制度があるか確認してみることをおすすめします。
Q3. 障害者総合支援法の申請は難しいですか?
手帳の取得から補装具費支給の申請まで、いくつかの手続きが必要になるため、初めての方は複雑に感じることもあります。秋葉原補聴器リスニングラボは障害者総合支援法対応店です。制度の流れや必要書類についてわかりやすくご案内し、申請手続きをサポートしています。「自分が対象になるかわからない」という方も、お気軽にご相談ください。
Q4. 医療費控除でいくら戻ってきますか?
還付される金額は、その年に支払った医療費の総額や所得金額、所得税率などによって異なります。医療費控除は、補聴器の購入費だけで決まるものではありません。年間の医療費の合計額が一定の基準を超え、かつ補聴器についても所定の要件を満たしている場合に利用できます。
そのため、具体的な還付額は一人ひとり異なります。詳しい金額については、国税庁の情報や確定申告の案内をご確認いただくか、税務署や税理士などの専門家へご相談ください。
Q5. 「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」はどこで発行してもらえますか?
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会が認定する補聴器相談医が在籍する耳鼻咽喉科を受診し、医師の診察を受けたうえで発行してもらいます。しかし、補聴器相談医であれば必ず診療情報提供書を発行してくれるとは限りません。 補聴器の必要性などを医師が診察したうえで、医療費控除の要件に該当すると判断された場合に作成されます。
Q6. 補聴器の試着・レンタルはできますか?
はい、当店では2週間の無料レンタルサービスを実施しています。実際の生活の中で使い心地を確認してから、購入や申請を検討していただけます。まずはお気軽にご来店・お問い合わせください。
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