片耳難聴で補聴器をレンタルする方法の解説しています。片耳難聴になると静かな場所での会話は困らなくても、騒がしい場所や立ち位置によっては会話が聞こえにくく、補聴器を試してみたいと思ったことはありませんか。
そんな時に有効活用したいのが補聴器のレンタルです。
補聴器のレンタルでは購入前に検討するためであったり、旅行やコンサート・仕事などで一時的に利用したい方など目的がさまざまありますね。今回は片耳難聴用の補聴器のレンタル費用や期間などレンタルについてをわかりやすく紹介していきますので、ぜひご覧ください。
片耳難聴では、突然片耳が聞こえなくなった人や、生まれつきとか幼いころから聞こえないという人までさまざまいますが、共通してこのような悩みをお持ちです。
- 騒がしい場所で会話が理解しにくい
- 遠くから話しかけられると気がつかない
- 聞こえない側があるから立ち位置や座り位置がいつも気になる
- 複数人になると会話に参加しにくい
- 無視しているとか話を聞いていないと勘違いされてツラい
- 音の方向感がわかりにくい
こういった聞こえの悩みを改善できる補聴器は高額ですし、じっくり検討したい方もいれば、必要な時にだけ借りたという方もいるでしょう。
補聴器のレンタルではお店によってレンタルの制度やレンタルできる機種も異なります。
また難聴の状態によっても使う補聴器が異なるのでそちらについてもご紹介していきます。
ここからはまず補聴器のレンタルについてご説明して参りましょう。
補聴器のレンタルについて
補聴器のレンタルと聞いて多くの方は一時的に借りることを想像する方が多いように思います。
やはり高価なものというイメージがある補聴器ではそう考えるのが普通ですよね。
しかし多くのお店では購入を検討するためのお試しと考えているところが多いのです。
あなたの目的に合わないお店でレンタルするとなかなか面倒ごとになりそうだなと思いませんか?
補聴器のレンタルについて調べていると無料のお店と有料のお店があることに気がつくと思います。
お店によって制度が異なるため価格が違うのですが、無料と有料の差について知るとレンタル目的に合ったお店が選べるかもしれません。
有料と無料の差について
有料レンタルと無料レンタルのメリットとデメリットを簡単に比較してみましょう。
無料レンタル
メリット
- 費用が掛からない
- レンタルできる機種が多い(最新型が多い)
デメリット
- レンタル期間が短いことが多い
- レンタル期間が延びると心理的に購入を断りにくい
有料レンタル
メリット
- 一時的な利用がしやすい
- レンタル料金を払っているので購入を断りやすい
- 貸出期間が長めに設定されていることが多い
デメリット
- レンタル料金がかかる
- レンタルできる機種が限られていることが多い(型落ち機種や標準型のみが一般的)
補聴器のレンタルにおいて無料でレンタルできる時には補聴器の購入を検討するためのレンタルと考え、有料のレンタルの場合は一時的に借りるだけということも可能ということと考えていいと思います。
価格設定でレンタルするお店を選べば、あなたの目的に合ったレンタルができそうですね。
次では片耳難聴で補聴器をレンタルする方法のご紹介をしてきます。
片耳難聴用補聴器のレンタル方法
片耳難聴用の補聴器をレンタルする方法についてご紹介していきますが、お店によって規則や流れは異なるので、レンタルの際にはお店の人に伺ってくださいね。
レンタルの流れ
補聴器をレンタルするにはこのような流れでやるお店が多いようです。
1.カウンセリング
あなたの片耳難聴について伺います。難聴になった時期や病院での診断の有無、原因がなんであったかも質問されるでしょう。
また片耳難聴で困っているシチュエーションについてもお話しいただけるといいですね。
この際に予算についてや希望の機種などもうかがうことがありますが、わからなければわからないと答えて構いません。
2.聴力測定
あなたの聴力を測定し、現在の状況を確認していきます。
測定は純音聴力測定と言葉の理解力テストをするところが多いですね。
純音聴力測定では気導というヘッドホンで測るものと、骨導といって振動パッドで神経の聴力を測る2種類の方法がとられるでしょう。
言葉の理解に関するテスト(語音明瞭度測定)では、あ・か・しなど一言だけの言葉を聞き取り、発音したり紙に書いたりします。大きな音や小さな音で測定して適正な音量を導き出すヒントにするテストですね。
聴力によっては純音聴力測定だけしておしまいということもありますよ。
3.機種選定と調整
聴力測定をもとにして、適正な機種を選び、あなたに合う音に調整します。
この時に予算と実際に使うシチュエーションを考えて機種を選んでいくことになるでしょう。
わからないときには、安い機種から試してみたり、販売する人のオススメ機種を用意してもらうのがいいですね。
4.試聴
実際に調整した補聴器を試していきます。
静かな店内だけでなく、お店の外など違う環境でも試してみるとわかりやすいかもしれません。
あなたが聞こえやすい機種ならそのままレンタルし、違うと感じれば再度調整したり、違う機種を出してもらいましょう。
5.レンタル
納得のいく機種があればレンタルをします。
このときにレンタルできる期間や金額についても説明されるでしょう。
説明の後にレンタルの手続きをしてレンタルできます。
6.再来店
レンタル後は再来店して返却します。
調整や機種変更をして再レンタルすることができるお店もありますね。
もし購入を検討している人なら、再レンタルを活用してしっかり検討するのがいいでしょう。
レンタルの手続きと必要なものについて
お店により違いはありますが、レンタルの手続きではこのようなことを行います。
- 個人情報の確認(住所・氏名等)
- レンタル中や使用上の注意事項の説明
- 装着方法の説明
- 補聴器の操作方法の説明
このような手順で手続きされることが多いようですね。
住所確認が必要になるケースが多いので、住所確認できるものを忘れないようにしてくださいね。
また病院での診察したデータがあれば、お持ちいただくのがいいでしょう。
※レンタル同意書の記入が必要なお店もあります。
レンタルできる期間
片耳難聴で補聴器をレンタルできる期間というのは、無料なら1週間ていどのお店が多く、有料の場合は1か月間が多いようですね。
お店によって3か月程度までレンタルできるお店もあります。
お店により決まりが異なりますが、有料のほうが長い期間借りられるケースが多いようです。
レンタル料金の相場
補聴器の有料レンタルの価格相場
- 1か月レンタルで2000円~3000円
- 小型のモデルや新しいモデルは1か月5000円~7000円
有料レンタルの場合の価格設定ですが、おおむね1か月のレンタルで2,000円~3,000円の設定になっているお店が多いですね。
借りる機種によりレンタル料が異なることがあるので確認しましょう。
特に人気のある小型の補聴器などは価格が高く設定されていることが多いようですね。
片耳難聴の補聴器はしっかり選んで効果的なものを使いたいですよね。
次では補聴器の選び方を説明していきます。
レンタルする片耳難聴用補聴器の選び方
片耳難聴では、難聴になった原因や聴力によって補聴器の選択を変えなくてはいけません。
基本的には聴力測定によってお店の人が機種を選びますが、片耳難聴の補聴器は聴力によって2つのパターンから分かれるというのを知っておきましょう。
- 通常の補聴器を片耳にだけするパターン
- 片耳難聴専用の補聴器を両耳にかけるパターン
片耳が軽度~中度くらいの難聴の場合は、多くの人が1番に該当します。
高度以上の難聴である場合は、多くが2番になるでしょう。
2番の補聴器は片耳用なのに両耳にするの?とギモンに思った人もいるでしょうからカンタンな説明をしますね。
片耳難聴専用の両耳補聴器
片耳難聴でも左右差が大きい難聴の場合は、補聴器を片耳だけにしても聞こえを改善する効果が薄いこともあります。
ですから片耳難聴専用の両耳補聴器であるクロス補聴器を利用して対応するのです。
仕組みをご紹介しますね。
クロス補聴器では、難聴の耳にクロス補聴器(送信機)を着け、健康な耳には通常の補聴器を着けます。
両機は無線通信で常に接続されていて、クロス補聴器で難聴側の音声を集音し、正常な耳につけた補聴器に伝送されて再生されるようになっており、健康な耳で難聴側の音声も聞くことができるので効果的に聞こえの改善ができるのです。
とはいえ片耳補聴器とクロス補聴器でどちらが効果があるかは個人差があるので、レンタルの際にどちらも試してみたい!と申し出てみるといいでしょう。
では片耳難聴で補聴器を借りる際の注意事項を紹介していきましょう。
補聴器のレンタルで注意すること
レンタルでの注意事項
・紛失すると有料で弁償になってしまう
・長期の有料レンタルの際は規約に注意する
・耳あな型はレンタルできない
レンタルの際はこのようなことに注意が必要です。
レンタル品の紛失があれば、自費で機種代金をしなくてはいけないので気を付けましょう。
また長期の有料レンタルでは、レンタル終了時に本体の買い取り契約するようになっているケースがあったそうですから、レンタルの規約はしっかりと確認や説明を受けるようにしましょう。
また耳あな型の補聴器は、オーダーメイドなのでレンタルできません。
さてレンタルするにしても信頼できるお店がいいですよね。
次では片耳難聴用補聴器の相談先についてです。
片耳補聴器のレンタルは補聴器専門店がオススメ
片耳補聴器では、クロス補聴器のような特殊な補聴器を用いるケースがありますから、安心してレンタルするなら補聴器専門店で借りるのがいいでしょう。
一時的に使うという人でも、しっかりとした調整をされていなければ、大事な場面で補聴器が活用できないことも考えられます。
クロス補聴器の取扱店が少ないので注意する
クロス補聴器の取扱店は全国でも比較的少ない傾向にあります。
通常の補聴器とは少しセッティングが異なることや、これまで片耳難聴において改善策というのは少なかったため専門的にやっているお店が少ないからです。
クロス補聴器のレンタルを視野に入れている人であれば、事前に問い合わせしてみるといいでしょう。
まとめ
補聴器のレンタルについてご紹介いたしましたがいかがでしたか。
一時的な利用される方は有料レンタルのほうが購入が断りやすいですし、購入の検討をする場合は機種を自由に選択しやすい無料のレンタルを利用が望ましいですね。
お店によりルールの違いがあるので、確認は必ずしましょう。
補聴器をレンタルすることで、聞こえの不便さが解消され、誰の会話でもスムーズにこなすことができるでしょうし、旅行やコンサートなど行事をより楽しむことができるでしょう。