このページではムンプス難聴(おたふく風邪)について、難聴になる原因や、治療に関してを紹介してまいります。
おたふく風邪以後に発生する片耳に発生する重度の難聴がムンプス難聴です。詳しい原因について、治療や予防法について紹介していきます。
※このページでは治療方法などに触れていますが、当店では治療行為は一切行いません。該当する症状が見当たりましたら、必ず耳鼻咽喉科や、医療機関での早期受診をお願い致します。
なお疑わしいことがあれば、個人で判断せず医療機関にて受診してください。
ムンプス難聴とは
ムンプス難聴というのはあまり聞きなれない言葉かもしれません。
ムンプス難聴は、ムンプスウィルスというおたふく風邪(流行性耳下腺炎)の原因となるウィルスが、内耳に感染することで発症する難聴ですね。
おたふく風邪発症以後数日で感染し、難聴の程度は高度以上になり、大抵が音に反応ができない状態(スケールアウト)になります。片耳のみの発症がほとんどですが、ごくまれに両耳に難聴をもたらすこともあります。
ムンプスウィルスによるおたふく風邪(流行性耳下腺炎)は、3~4年周期で流行する特徴があります。
2歳~15歳の子どもに多く発症し、0.2%~1.1%の確率で難聴の症状があらわれます。ここ数年日本においてはおたふくかぜ患者の200人~400人に1人の割合で難聴を発症しているとのことです。
ムンプス難聴の前兆と特徴
ムンプス難聴はおたふく風邪(流行性難聴耳下腺炎)の発症以後に難聴の症状が出ます。
- 発熱、耳下腺(耳の下、顎の下)が腫れるのが収まった後4日~18日以内での重度以上の難聴
- 耳なりまたはめまいを伴うこともある
- 幼少期に発症するので、自覚症状の確認がしにくく、治療が難しい
片側だけ音の反応が悪い、耳鳴りのような症状や、頭がグワングワンするなどの訴えがあれば、おたふく風邪での発熱や腫れが引いた後も、耳鼻科に通うなどして様子を見ておく必要があります。
子どもであるために自覚症状が伝えられず治療ができない場合や、小学校などの身体測定で発覚することが多いのも特徴ですね。
ムンプス難聴の治療に関して
ムンプス難聴の治療に関しては非常に難しいものがあります。
おたふく風邪自体も、ウィルス性である関係上、細菌に効果のある抗生物質の投与は効果がなく、又抗ウィルス剤も未だ存在していないため特効薬はありません。
したがってムンプス難聴にも特効薬はないのです。
ムンプス難聴発症後は、基本的にステロイド治療を行い、内耳の炎症を抑え、神経系統の麻痺を抑えるようにします。しかしほとんどの場合は効果がなかなか出ずらいそうです。
発症直後であれば治療の効果が出やすいとのことですので、おたふく風邪後には、耳鼻科に行って様子を見ておくことが必要です。
ムンプス難聴は、予防接種で防ごう
ムンプス難聴を引き起こすムンプスウィルスの感染は、ワクチンを摂取することで、およそ9割の人々が予防できる病気になりました。
3~4年周期で大流行することもムンプスウィルスの特徴としてあるため、事前にワクチンを投与することが最善の対処法になりますね。
ムンプス難聴まとめ
ムンプス難聴は、片耳に重度以上の重い難聴を引き起こす感音難聴です。
一度発症すると回復する可能性は非常に低いため、発症を防ぐことが最善の対処法になります。
予防接種で防ぐことのできる確率が大きく向上しますので、事前に接種を受けてことがお勧めです。
ムンプス難聴になってしまった場合は、通常の補聴器では補助が難しいため、特殊な補聴器を利用することになります。
詳しいことはリンクからクリックしてお読みください→ムンプス難聴で片耳が聞こえないときの補聴器について